大阪市は、2020年度当初予算案を発表した。一般会計の投資的経費は2196億円で、対前年度当初比14%増となった。25年大阪・関西万博の会場となる夢洲地区の土地造成・基盤整備費を盛り込んだ他、新大学開学に伴うキャンパス整備事業費、淀川左岸線2期事業費などを計上。また、4カ所目となるこども相談センターの建設に向けた調査費なども新規に計上した。
夢洲地区でのインフラ整備事業では、土地造成費や基盤整備に向けた調査・設計・工事費として75億6000万円を計上した。昨年度に引き続き、万博に向けた土地造成工事を進める他、夢洲域内の道路(観光外周道路、高架道路)・上下水道の詳細設計などに取り組む。また、鉄道(南ルート・北港テクノポート線)の詳細設計・工事、夢洲幹線道路の拡幅に係る詳細設計などに着手する。この他、夢洲に消防拠点を整備するため、調査・設計費として別途で3100万円を新規計上した。
新大学のキャンパス整備事業費には5億2400万円を新規で計上した。内容は、民間活力導入の可能性調査や不動産鑑定、既存キャンパスの改修設計など。
森之宮地区に整備する新キャンパスの規模は▽共通教育系=3万3000平方b▽人文科学系=1万平方b▽生活科学系=1万6000平方b▽福利厚生など=2万8500平方b―などの計約9万6000平方bを想定している。事業費は約1000億円を想定しており、25年度の開設を目指す。
淀川左岸線2期事業には、336億5500万円(19年度2月補正予算繰り越し分の189億6800万円を含む)を計上。堤防と一体となったトンネル築造工事を前倒し、26年度末の完成を目指す。
この他、市内4カ所目のこども相談センターの建設に向け、建物規模などを探る調査費として400万円を新規計上した。21〜22年度に基本・実施設計を行い、23〜25年度に建設工事、26年度の開設を目指す。建設候補地は大阪市鶴見区今津南1ノ3ノ11。
当初予算案総額は3兆4487億円で、対前年度当初比3・5%の減となった。内訳は一般会計1兆7699億円(対前年度当初比3・6%減)、特別会計1兆6787億円(同3・4%減)。
提供:建通新聞社