京都市は13日、総額1兆6844億8500万円(前年度比2・2%減)の令和2年度当初予算案を発表した。
政府の経済対策の財源も活用し、河川や雨水幹線の整備、橋りょうの耐震補強、学校施設の長寿命化など、防災・減災対策を72億円増やし、572億円確保した(令和元年度2月補正13億円含む)。
一般会計は7839億6000万円(同1・3%減)。普通建設事業費は768億1448万6000円(同10・1%減)、災害復旧費は5億5900万円(同30・3%減)で、合わせた投資的経費は773億7348万6000円(同10・2%減)。
特別会計は全体で6280億5700万円(同4・9%減)。主なものは中央卸売市場第一市場が40億5800万円(同13・3%減)、中央卸売市場第二市場・と畜場が14億2200万円(同60・3%増)、農業集落排水が7200万円(同38・5%増)、土地区画整理が4億6100万円(同30・4%減)、土地取得が93億5700万円(同42・5%増)など。
公営企業会計は、水道事業が587億9900万円(同10・3%減)、公共下水道事業が1077億3400万円(同15・0%増)、自動車運送事業(市バス)が286億5800万円(同2・6%増)、高速鉄道事業(地下鉄)が772億7700万円(同3・5%減)となっている。
所管局別に建設関連の主な事業をみると、保健福祉局は、特別養護老人ホーム整備助成に12億2587万円、定期巡回・臨時対応型訪問介護看護事業所整備助成に4200万円、特別養護老人ホーム多床室のプライバシー保護のための改修支援に3530万円を計上。障害者生活介護事業所等整備助成に1億4910万円、新規事業の伝福連携推進等事業所整備助成に2億1800万円を計上した。このほか、社会福祉施設の耐震化の促進1億8195万円など。
子ども若者はぐくみ局は、民間保育所等整備助成及び小規模保育整備助成など保育所等待機児童の解消に10億2434万8000円、楽只児童館の移転改築のため児童館整備に5630万4000円を計上。社会福祉施設等の耐震化の促進(民間社会福祉施設耐震改修助成)に5600万円、社会福祉施設ブロック塀等安全対策に3070万3000円を計上した。
環境政策局は、クリーンセンター焼却炉等改修に1億3942万2000円、南部クリーンセンター第二工場整備事業(旧破砕施設解体、基盤整備)に1億9261万9000円、東北部クリーンセンター大規模改修工事に53億2963万6000円、東部山間埋立処分地整備(橋梁補修工事、雨水流入対策工事など)に1億7950万3000円、大岩街道周辺地域対策(岡田山撤去関連事業など)628万3000円など。
産業観光局は、新規で京都スタートアップ・エコシステム推進プロジェクトに3450万円を計上。農業用施設防災・減災対策の推進(農業用水路に治水機能を付加した雨に強いまちづくり推進事業など)5084万円、林業基盤整備事業(丹波広域基幹林道改良事業、市内産木材活用林道改良事業など)5870万円、災害に強い森づくりの推進(重要インフラ施設周辺森林整備事業、風倒木被害地の再生支援事業、危険木伐採支援事業など)1億5730万円、京都らしい森づくりの推進(四季・彩りの森復活プロジェクトなど)4471万1000円、木のあるまちづくりの推進(市内産木材を使った京のまちなみ推進事業など)3380万円、農林災害復旧(災害復旧に向けた倒木対策の推進など)1億7000万円などに充てる。
都市計画局は、新規で誘導型まちづくり推進事業に1700万円、都市計画情報ポータルサイトの構築に630万円を計上。
空き家対策推進事業1億6587万1000円、京町家保全・継承推進事業1億1034万1000円、歴史都市京都における密集市街地等に関する対策の推進6252万円、民間建築物の耐震化対策5億0207万4000円、「歩くまち・京都」総合交通戦略の推進6億9013万3000円、市営住宅改善事業(市営住宅団地再生事業で八条・民間活力による全面建替事業、崇仁の更新棟建設工事、南部地区の養正、錦林、三条・岡崎、壬生・壬生東の基本計画策定、市営住宅耐震改修等改善事業で樫原・耐震改修工事、エレベーター等設置工事、大受・耐震改修工事、下鳥羽・耐震改修工事、外壁改修等工事など)41億5449万1000円、住宅地区改良事業(崇仁地区、三条鴨東地区)16億9976万2000円、住宅市街地総合整備事業(東九条地区)2億7119万円などに充てる。
建設局は、新規で建設業の健全な発展に向けた週休2日工事の推進に2490万円、三条大橋の補修・修景に3500万円、東山山頂公園再整備に4000万円、船岡山公園眺望景観再生事業に1150万円、東本願寺前における市民緑地整備事業に3420万円を計上。
無電柱化事業(京のみちづくり)(後院通、三条通(三条大橋〜河原町通)など)9億3680万円、道路特別整備(京都京北線(弁ヶ淵)、京都広河原美山線(鞍馬北工区)など)5億6488万2000円、道路改良(三栖向納所線、左京区北部地域道路の部分改良、深草大津線など)3億6071万6000円、いのちを守る都市基盤防災・減災対策プロジェクト39億2766万円(「いのちを守る 橋りょう健全化プログラム」に基づく橋りょうの耐震補強・老朽化修繕31億5060万円(全体事業費32億1590万円)、「道路のり面維持保全計画」に基づく緊急輸送道路等に面する斜面の防災対策に3億1820万円(全体事業費7億1176万円)、「普通河川整備プログラム」に基づく普通河川緊急対策事業に1億6700万円、「河川維持保全基本計画」に基づく普通河川点検業務に1730万円、「排水機場長寿命化修繕計画」に基づく排水機場の老朽化修繕8億0210万円など)、交通バリアフリー対策等16億4770万円、安心・安全な東大路歩行空間創出事業2億2810万円、幹線街路整備(中山石見線、御陵六地蔵線、鴨川東岸線(第三工区)、向日町上鳥羽線など)16億2291万9000円、JR奈良線高速化・複線化第二期事業8億4662万円、普通河川改良3億1800万円、高瀬川再生プロジェクト(高辻橋〜五条通(護岸整備)、五条通〜七条通(設計)))1億2000万円、排水路改修1億4991万3000円、都市河川整備(西羽束師川、西高瀬川、七瀬川など)に8億7788万9000円、花と緑あふれるまちづくり〜緑視環境向上プロジェクト〜2億2870万1000円、名勝円山公園再整備2億0785万6000円、公園におけるトイレのリニューアル1億4360万円、街区公園等整備(上堀川公園、北町公園、南部公園など)6億9855万8000円、産業用地創出事業(伏見西部第五地区)600万円、山科駅前地区公共施設等修繕3億8967万円、土木災害復旧3億6900万円などに充てる。
文化市民局は、新規で市文化財の「保存と活用の好循環」創出に向けた重点的修理推進事業に3200万円、市指定文化財防災対策重点強化事業に1300万円、京都文化遺産保存活用事業に800万円、「いのちかがやく京都市動物園構想2020」推進事業に6360万円、二条城城内環境向上事業に7420万円、文化会館長寿命化に向けた改修計画の策定に2070万円を計上。
西京区総合庁舎整備6810万円、史跡公有化及び仮整備事業(山科本願寺など)1億6853万円、京都市文化財保存活用地域計画の策定700万円、二条城整備2億2622万6000円、世界遺産・二条城本格修理事業2億3560万円、二条城おもてなし環境向上事業3146万5000円、文化施設等整備5億3564万7000円、スポーツ施設等整備(西京極総合運動公園の計画的改修(たけびしスタジアム京都メインスタンド観客席屋根の設置及びナイター設備のLED化)に向けた調査・検討に500万円など)18億9640万3000円などに充てる。
消防局は、消防活動拠点施設の整備(北消防署移転整備)16億6400万円、消防水利整備(防火水槽の補強・補修)4500万円など。
行財政局は、芸術大学移転整備事業(建設工事、元崇仁小学校の解体など)24億6800万円(全体事業費24億7360万2000円)、新庁舎整備事業36億1740万3000円、土地開発公社保有地の買戻し(行財政局・芸術大学移転整備用地580万6000円、上下水道局・伏見水環境保全センター拡張用地49億7400万円、洛南排水機場拡張用地1億9800万円)など。
総合企画局は、新規で多様な主体の協働による新たなまちづくり創出事業に500万円、国際戦略指針(仮称)の策定に300万円を計上。
SDGs、レジリエント・シティ推進事業1000万円(全体事業費2247万円)、京都駅西部エリアの活性化1900万円、京都駅東部エリアの活性化500万円、京都駅東南部エリアの活性化578万7000円、東部クリーンセンター跡地活用の推進10万円、京都・近畿の発展に資する国有地の有効活用に向けた調査・検討100万円、新・京都創生策(仮称)の策定60万円、大学のまち交流センター管理運営(空調機器改修の設計など)1億8475万6000円、国際交流会館管理運営(防火シャッターの危害防止装置取付工事など)2億0583万6000円など。
教育委員会、上下水道局、交通局は別項参照。