県土整備部は、2020年度土木公共事業の当初予算案432億円規模を13日までに固めた。前年度当初が知事選を控えた骨格予算だったため、肉付けした6月補正後の予算(517億円)と比べて16・5%の減。新年度当初予算案は21日開会予定の2月定例県議会に提出する。
一般公共事業は265億円で、前年度6月補正後と比較して22・1%減となった一方、単県公共事業は98億円を積み上げ同21・7%増とした。一般直轄事業負担金は大型の鳥取西道路が終息し、同32・7%減の25億円。
主な事業は、地域高規格道路の国道178号岩美道路に27億8300万円、国道313号倉吉関金道路や北条JCTなどに11億1600万円を見込んだ。
防災・安全交付金の交通安全には6億円。未就学児の園外活動ルートに防護柵や自歩道を整備するほか、国道313号(北栄町米里)にワイヤロープを設置する。
無電柱化では県道倉吉青谷線(八屋〜山根工区)820b区間の計画検討に1500万円。21年度から無電柱化を推進する。
単県事業では越水による堤防決壊から避難時間を稼ぐ「鳥取方式」の河川整備に3億円を計上。大路川や小松谷川など28カ所のバックウォーター区間で堤防舗装や法肩の保護工を施工する。
また、樹木伐開・河道掘削は単県の「緊急浚渫推進事業債」と交付金の「3カ年緊急対策事業」を活用して計9億9100万円を充当。勝部川や河内川、洗川などで伐採や掘削を促進して洪水時の水位を低下させる。
同部は一般公共について、「新年度当初の国認証を受けた6月補正で上積みしたい」(県土総務課)と説明。6月補正後の実質当初予算で前年度並みを確保する考えを示している。
日刊建設工業新聞