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北海道建設新聞社
2020/02/14

【北海道】苫小牧港でコンクリ舗装9000m²施工 大成ロテック

 大成ロテックは、苫小牧港でコンクリート舗装を9000m²余り施工した。一部は北海道胆振東部地震の復旧工事として実施。北海道生コンクリート工業組合によると、コンクリート舗装の施工規模としては全国でも指折りで、道内でのコンクリート舗装の普及促進につながればと期待を寄せている。

 苫小牧港管理組合が発注した「勇払ふ頭荷さばき地舗装補修ほか」を請け負った。老朽化した勇払ふ頭4号荷さばき地[MAP↗]をメインに中央南ふ頭3号岸壁と中央北ふ頭1号東岸壁、第2船だまりマイナス4m物揚場、中央水路船だまりの5カ所を補修する工事。事業費は2億5950万円で、工期は2019年6月5日から20年3月2日まで。

 勇払ふ頭荷さばき地は、重量のあるトレーラーが行き交うほか、自動車メーカーによる大規模な新車の荷揚げに対応するため、もともとコンクリート舗装が採用されている。工事で傷んだコンクリート舗装版を取り壊し、新たにコンクリートを打設した。
  コンクリート舗装の施工面積は5カ所合わせて約9200m²で、いずれもコンクリート版の厚さは20―35cm。生コン使用量は約3000m³。メインの勇払ふ頭4号荷さばき地は機械施工で約6000m²を施工した。

 機械施工の勇払ふ頭4号荷さばき地は、セットフォーム工法を採用。型枠やレールなどを設置した後、コンクリートスプレッダで敷きならし、コンクリートフィニッシャーで締め固める工法だ。タイバーやチェアー、スリップバーなどの目地金物を用い、おおむね昨年暮れに工事を完成させた。

 生コンは、ケイホク生コンクリート苫小牧工場が供給。ミキサー車7―9台が投入され、多い日で1日200m³を運んだ。8―11月が打設の最盛期となったため、機材繰りには苦労が絶えなかったという。

 現場代理人を担った日苫工事事務所の小野勝課長は「勇払ふ頭は多いときで1日600台ほどの新車が荷揚げされるため、利用スペースを確保しながら3分割で施工した。管理組合との調整を密にし、高品質な工事を計画より1カ月前倒しで完了し、供用できたのは良かった」と話す。

 道工組によると、1工事のコンクリート舗装で9000m²余りを施工するケースは全国でも珍しいという。一方で最近は、自民党議員で構成する生コン議員連盟が需要開拓に向けた提言をまとめるなど、コンクリート舗装の推進に向けた動きが活発化している。

 成田真一理事長は「北海道は全国に比べてコンクリート舗装の普及率が低い。道工組ではセメント協会などと連携し、周知に向けて地道に活動していて、今後の普及に弾みがつけば」と期待を寄せる。