愛知県経済産業局は、スタートアップ支援拠点「ステーションAi(エーアイ)」の整備事業費として、2020年度当初予算案に1億8180万円(別に債務負担149億円)を盛り込む。主な内訳は、計画地の地下に残る構造物の撤去費やステーションAi事業者選定委員の招へい費、施設設計・工事費など。このうち残存構造物の撤去工事は20年度早期に発注し、秋口までに完了させる見通し。
ステーションAiは、元県勤労会館跡地(名古屋市昭和区鶴舞1ノ2ノ32、敷地面積7332平方b)に整備する計画。同地は、勤労会館の上屋を撤去済みで更地となっているが、基礎のコンクリートや地下1〜2階部分の柱、梁(はり)などの構造物が地下に残ったまま埋め戻されている状態。
本体工事が始まるまでに地下の残存構造物を撤去する計画で現在、丹羽英二建築事務所(名古屋市中区)で撤去設計を進めている。工事では地下1階部分だけを撤去する予定。工事費は約5000万円を見込む。
ステーションAiの本体工事に向けては別に、施設の設計・工事などの整備費として限度額149億6000万円(20〜22年度)の債務負担を設定する。
同事業ではPFI方式(BT+コンセッション)を導入。実施方針公表時に2月13日としていた入札公告日は翌14日に変更し公告する予定だ。
名古屋市と調整中の容積率制限緩和(特定用途誘導地区の適用に係る都市計画要望)については、「8月ごろ(例年)開催の市都市計画審議会に変更案を諮りたい」としている。認められれば、延べ床面積最大約3万平方bの施設整備が可能になる。施設の用途イメージによると、上層階に宿泊・研究施設、中層階にオフィス、試作室、低層階に商業施設(カフェ、レストランなど)、地下階に駐車場、倉庫などを配置する。供用開始は22年11月の予定。
提供:建通新聞社