愛知県建築局は、あいち健康の森健康科学総合センターを減築するため、2019年度中に実施設計をまとめ、早ければ20年度に工事を発注する計画だ。
減築規模は延べ床面積約1万1000平方bを見込む。内訳は、健康科学館(8058平方b)、アトリウム(2012平方b)、健康開発館のうちプール部分(約900平方b)となっている。
計画では、減築に当たっては、残置する建物に構造的な影響がないように原則、エキスパンションジョイント部で切り離すものとする。減築により開口部となる部分には外壁を設置する。さらにアトリウム撤去により屋外となる床は、下部に地階があることから防水層を設けることとしている。
減築に合わせては、現状の各部屋の用途を見直し、必要な改修を行う。
この他、健康開発館のアスレチックルーム、健康宿泊館のプラザホールの特定天井(つり天井)脱落対策を行う。対象面積はフィットネスルーム約300平方b、アスレチックルーム約400平方b、レクリエーションジム約1000平方b、プラザホール約900平方b。
あいち健康の森科学館総合センターは1998年に、健康情報館、健康宿泊館、健康開発館、健康科学館、アトリウム、プールなどの複数棟を、エキスパンションジョイントで構成する形で全館をオープンした。
以来、県民の健康づくりを指導者の育成、交流支援、研究開発などあらゆる面で支えてきたが、施設の運営と維持・管理に多大な費用を要することから2016年度に施設の在り方検討を実施。
広域的役割、利用状況、今後の人件費、設備投資、光熱費の負担などを考慮した結果、既存用途のうち健康科学館、プール、リラクセーションルーム、クッキングルーム、情報ライブラリーを廃止。これに伴い、健康科学館、プール、アトリウムを減築することに決めた。
現在、安井建築設計事務所(名古屋市東区)で実施設計を進めている。
同施設の所在地は東浦町森岡。敷地面積は5万2314平方b。施設の全体規模は鉄骨鉄筋コンクリート一部鉄骨造地下1階地上11階建て延べ4万0300平方b(内訳は健康宿泊館約1万1900平方b、アトリウム棟約1万1500平方b、健康情報館約約4800平方b、健康開発館プール含む約6000平方b、健康科学館約6100平方b)。
提供:建通新聞社