新潟県地質調査業協会(平野吉彦理事長)と新潟県との意見交換会が4日、新潟市中央区のホテルオークラ新潟で開かれた。地質リスクマネジメントの周知を図るとともに、働き方改革の取組みについて両者で課題を共有した。
協会から平野理事長ら18人、県からは坂井徹土木部技監ら土木部、農地部、農林水産部の9人が出席。冒頭、あいさつに立った平野理事長は「品確法の重点課題に関する取組みとして、生産性向上や品質確保、担い手確保などを進めている。地質リスクマネジメントに関して最新の情報を提供するので、意見をいただきたい」と述べた。坂井技監は「地元建設業の経営安定化へ、受注環境を整えるとともに、就業者の処遇改善、人材の確保育成を進めている。引き続き県の取組みにご協力いただきたい」と呼び掛けた。
協会側は、県に対する要望事項として公共事業の予算確保のほか、入札結果の速やかな公表、地すべり点検で確認できなかった施設の費用計上、表彰制度の創設などを挙げた。県は概ね対応するとしたが、表彰制度に関しては検討段階であると答えた。地質リスクに関する情報提供では、全国地質調査業協会連合会が発刊する地質調査業務発注ガイドと関東地質調査業協会による地質リスク調査検討業務実施の手引きを用い、地質リスクマネジメントによるリスク低減効果を強調。国レベルの大規模工事では導入が広がっているものの、県レベルでは認知度が低いという。
この他、協会は働き方改革に関して特別委員会を設け活動を進めていることを紹介。19年度の活動としてノー残業デーの一斉実施、若手社員向けワークショップなどを行った。若手のみにとどまらず、介護を行う世代にも焦点を当てた取組みには、県も大きな関心を示した。