横浜市建築局は市営住宅の再生で、2020年度に▽さかえ住宅(港北区、180戸)▽尾張屋橋住宅(西区、40戸)▽川辺町住宅(保土ケ谷区、240戸)―の3カ所の基本計画を立案する。上期にも委託する業務委託などを通じて建て替えや住戸改善といった方向性を検討・具体化し、21年度以降の設計に備える方針だ。
基本計画を立案する3カ所を個々に見ると、「さかえ住宅」は矢上川沿いの港北区日吉6ノ13に立つ改良住宅(1970年度完成、2013年度耐震対策実施)。敷地面積約7900平方bで、鉄筋コンクリ―ト造5階建てのツインコリダー住棟2棟に180戸(延べ床面積約5000平方b・100戸、同約4000平方b・80戸)を配している。
「尾張屋橋住宅」は帷子川と石崎川の2河川や八王子街道の尾張屋橋、相模鉄道本線などに囲まれた西区西平沼町7ノ4にある改良住宅(1974年度完成)。敷地面積約1200平方bで、鉄筋コンクリート造5階建て延べ約1900平方bの階段室型住棟1棟に40戸を設けている。
「川辺町住宅」は水道道と帷子川に挟まれた保土ケ谷区川辺町4ノ2の敷地約1万4300平方bに立つ公営住宅(72年度完成)。鉄骨鉄筋コンクリート造14〜15階建て2棟(延べ床面積約1万1000平方b、同約5400平方b)を一体化させたL字型の住棟に240戸を配している他、市営バス保土ケ谷営業所との複合施設にもなっている。
それぞれの住宅の状況を踏まえ、あらかじめ再生の方向性を整理して業務を委託したり、業務委託の中で再生の方向性を考えたりするような流れで基本計画の立案作業を進める見通しだ。
20年度当初予算で▽中村町住宅(南区)の建て替え基本設計▽洋光台住宅(磯子区)の建て替え基本設計▽岩井町住宅(保土ケ谷区)の住戸改善基本設計▽野庭住宅(港南区)と周辺住宅を含む再生計画策定―とともに総額1億2140万円の経費を確保して作業を進める。
また20年度当初予算では、ひかりが丘住宅(旭区)の住戸内改善設計・工事で26億6723万円、瀬戸橋住宅(金沢区)の建て替え基本・実施設計などで1億3967万円を確保する。
提供:建通新聞社