米子市日ノ出町の西部建設会館で3日、「円滑な発注及び施工体制の確保に向けた具体的な対策」についての説明会が開催された。西部管内の業者から31人が参加し、国土交通省日野川河川事務所・倉吉河川事務所の所長らから説明を受けた。
はじめに日野川河川事務所の西博之所長が挨拶。「「3カ年緊急対策予算」の活用で工事量が増大しているが、これは期間内に工事成果を出す事が厳しく求められる。現在両事務所では不調不落が続く状況に危機感を抱いているが、その大きな要因として慢性的な技術者不足があるとわかった。対策のため、「工事発注件数の削減」を実施。工事件数を抑え、確実に受注して頂けるように図っていきたい」と語った。
具体的な方策について日野川河川事務所の大賀祥一副所長、倉吉河川国道事務所工務第二課の谷本尚久課長が説明。従来は「一般土木工事C等級」として2億円から3億円規模で発注していた工事の金額を引き上げ、3億円から4・5億円に拡大。特例措置を使い、「C等級+B等級」での発注を検討している。これに伴い、資格要件も従来のC等級に加え、B等級相当の「中国地方整備局管内に本店・支店・営業所が所在すること」に拡大する。なお、総合評価落札方式における評価方法はC等級の適用を基本とする。また、地域貢献度の加算点適用範囲は鳥取県内に拡大された。日野川河川事務所では1月31日に公表した19度補正予算及び20年度早期発注見通しの工事6件のうち、「日野川外河道掘削工事」「日野川岸本地区外河道整備工事」の2件(来年度第1四半期入札予定)についてのみ適用する。倉吉河川事務所でも同様の措置を検討しており、発注見通しに示した補正予算7件の工事のうち北条道路関係の工事(北栄町)1件に「C+B等級」を適用する。早期発注の8件の工事については従来通りの発注で対応。20年度の通常発注についても発注件数削減を視野に入れ、米子大橋・米子道路ならびに北条道路整備などの道路事業について「C+B等級」での発注を検討しつつ計画を立てていきたいと語った。
日刊建設工業新聞