愛知県の大村秀章知事は2月4日、2022年秋の開業を目指している「ジブリパーク」整備事業の事業費について、約340億円とする概算を発表した。後発2エリアは20年度に実施設計(20年度当初予算に委託費6億3635万円を計上予定)、21〜23年度に工事を行い、23年度中の開業を目指す。後発2エリアについてもECI方式を採用する予定。担当課は、「後発エリアでも実施設計の受託者が決まり次第、20年度中に技術協力者の募集を行いたい」としている。
概算事業費の内訳は、全5エリアのうち、青春の丘、ジブリの大倉庫、どんどこの森―の先行3エリアで約182億円。残る、もののけの里、魔女の谷の後発2エリアで約158億円。先行3エリアは、実施設計の結果を基に算出し、工事費が約166億円(建築約118億円、造園約11億円など)、設計・監修費が約16億円とした。県は今後、「愛・地球博記念公園設計技術協力業務(ECI方式)」を受託(技術協力者)している鹿島中部支店に対して、3月末を期限に施工価格の提出を要請。適正であれば20年度早々にも施工契約を結び、着工準備に入る方針だ。また、施工契約に備え、20年度当初予算案に整備工事費18億2012万円(別に債務負担107億)を盛り込んでいる。
後発2エリアは基本設計を基に推計し、工事費に約144億円(建築約78億円、造園約39億円など)、設計・監修費に約14億円としている。
5エリアの概要は▽青春の丘(約0・8f)▽ジブリの大倉庫(約0・8f)▽どんどこの森(約1・8f)▽もののけの里(約0・8f)▽魔女の谷(約2・9f)。このうち、ジブリの大倉庫エリアでは、旧温水プールの大空間を生かし、屋内を街のように演出する。どんどこ森エリアでは、新たな管理棟を「サツキとメイの家」に合わせた意匠で整備。さらに、券売所とトイレを併設したサブゲートについても同様の意匠に改装する。
今後は、先行3エリアに20年度から着工し、22年度に開業。
大村知事は、「全エリア開業時には全体で年間280万人が来場し、約480億円の経済波及効果を生み出す」と期待感を表明した。
提供:建通新聞社