国土交通省四国地方整備局は1月30日、2019年度補正予算成立に伴う同局関係の補正予算概要を明らかにした。配分額は直轄297億円、補助・交付金423億円の計720億円。主に「災害からの復旧・復興と安全・安心の確保」で氾濫(はんらん)発生の危険性の高い地域での河道掘削や堤防強化などによる洪水対策の他、災害時にも地域の輸送などを支える道路のミッシングリンクなどの整備に配分している。また、ゼロ国債として29億円(直轄29億円)を配分し年度内の契約発注により、効率的な事業の執行を目指す。
四国地整関係の補正予算配分の内訳として、「災害からの復旧・復興と安全・安心確保」では、直轄295億円、補助・交付金353億円の計648億円。「未来への投資と東京オリンピック・パラリンピック後も見据えた経済活力の維持・向上」に直轄2億円、補助・交付金70億円の計72億円。
ゼロ国債では道路に19・8億円、治水4・8億円、海岸事業3・9億円を配分している。
他、愛媛県の補助など関係では、「災害からの復旧・復興と安全・安心確保」の補助に19億5000万円、交付金に85億7200万円。「未来への投資と東京オリンピック・パラリンピック後も見据えた経済活力の維持・向上」の交付金に11億4400万円。合計で116億6600万円を配分した。四国4県別の補正予算内訳は表参照。
愛媛県内の主な直轄事業は次の通り。
<河川>
▽肱川河川改修事業−4億7800万円で白滝地区(大洲市)の河道掘削を推進▽肱川河川激甚災害対策特別緊急事業−5億円で加世地区(大洲市)と多田地区(大洲市)などに築堤などを推進▽重信川河川改修事業−2億3300万円で中川原地区(松前町)、出合・保免地区(松山市)の堤防の浸透対策推進▽肱川河川維持修繕事業−8億8300万円で肱川の堤防補修などを実施し、地域の安全性の向上を推進▽重信川河川維持修繕事業−3億1700万円で重信川の堤防補修などを実施し、地域の安全性の向上を推進
<ダム>
▽柳瀬ダム堰堤改良事業−2億1000万円で柳瀬ダムの宮前地区(四国中央市)の地滑り対策を推進▽野村ダム堰堤改良事業−5000万円で野村ダム(西予市)の改良に関する調査検討を実施▽柳瀬ダム堰堤維持事業−3600万円でダムに堆積した土砂を除去するための検討を実施▽野村ダム堰堤維持事業−2000万円でダムに堆積した土砂を除去するための検討を実施▽鹿野川ダム堰堤維持事業−1000万円でダムに堆積した土砂の除去を実施
<砂防>
▽重信川水系砂防事業−2億8900万円で近年の度重なる豪雨などにより、土砂・流木
災害の危険性が高まっている渋谷第2堰堤箇所(東温市)において砂防堰堤の改築、池ヶ谷堰堤箇所(東温市)の法面対策工の整備を推進
<道路>
▽国道56号津島道路−6億円で柏地区(愛南町)の改良工事を推進▽国道56号松山外環状道路空港線−2億円で余戸南地区(松山市)におい
て橋梁下部工事を推進▽国道196号今治道路−3億円で長沢地区(今治市)他改良工事を推進▽維持管理−6億1800万円で老朽化・防災対策等を推
進
<港湾>
▽四国西南航路保全事業−2300万円で護岸改良を推進
提供:建通新聞社