三木町は、新たに建設する学校給食センター整備基本方針をまとめた。町内の学校給食調理場を一元化し、センター方式として整備を進める計画で、2020年度当初予算案に基本計画策定委託費を要求している。予算措置が順調に進めば4月以降早期に外注する。
現在、町内の小学校4校と中学校1校の給食は自校方式により提供。そのうち、小学校の給食調理場は建築後38年から47年を経過し、施設や設備の老朽化が深刻な状況となっている。このため、同町は4校を一元化した施設整備を進める。なお、小学校の調理場と比べ新しい施設となる三木中学校給食調理場について、当分の間は単独調理場として継続するが、既に建築後17年を経過しているため将来的に給食センターに統合することも視野に入れ基本計画を策定していく。 同計画で規模や建設地、整備手法などを検討し、21年度に基本・詳細設計を委託してまとめ、22年度からの工事着手を目指している。
施設整備方針は、@安心・安全につながる設備・機能を有した施設整備(安心・安全な学校給食を提供するため「学校給食衛生管理基準(文部科学省)」や「大量調理施設衛生管理マニュアル(厚生労働省)」に適合した高い衛生水準を確保できる施設整備を行い、衛生管理を徹底する)A多彩な献立の給食提供ができる施設の整備(適切な栄養の摂取による健康の増進を図るため、栄養バランスに配慮した献立の作成に努めるとともに、調理器具を充実させ、多彩な献立に対応できる施設整備を目指す。また、地産地消を推進する観点から、できる限り地元産を使用するなど、安全で良質な食材の確保にも努める)B食物アレルギーに対応ができる施設の整備(食物アレルギーに対応した給食を提供できる調理設備を整備し、全ての児童・生徒に対して安心・安全な学校給食の提供に努める)C食育の推進(児童・生徒や保護者に対し食育の啓発・推進を図るため、調理場の見学や栄養教諭・調理員との交流などを通して食育に関する諸活動に取り組むことができる施設の整備に努め、三木町学校給食の特色である「食育」への取り組みが減速することのないよう、これまでの成果を上回ることのできる施設の整備と運営を目指すD災害時に対応した学校給食施設の整備(大規模自然災害の発生に備え、非常食の提供や非常備蓄物資を備蓄しておくなど、防災機能を備えた給食施設としての整備に努める)―の五つ。
対象となる施設と概要(19年10月現在)は次の通り(@建築年A規模B給食提供数C築後年数)。
▽平井小学校給食調理場―@1981年A鉄筋コンクリート造241平方bB630食C38年
▽田中小学校給食調理場―@79年A鉄骨造平屋182平方bB120食C40年
▽氷上小学校給食調理場―@79年A鉄筋コンクリート造168平方bB580食C40年
▽白山小学校給食調理場―@72年A鉄骨造平屋137平方bB350食C47年
▽三木中学校給食調理場―@2002年A鉄筋コンクリート造604平方bB850食C17年
提供:建通新聞社