国土交通省九州地方整備局は、志布志IC〜鹿屋JCT間(19・2q)で2020年度供用に向け工事を進めているが、地元・関係協議等に伴い事業費を増額する。受注者がICT施工を希望する対象工事が多いため約13億円を追加。また、路床上の地盤改良や跨道橋周辺の法面保護ブロック構造の見直しなど、総額約80億円を増額する。
ICT施工(約13億円)は、平地の土工区間が多く、対象となる改良や舗装の発注件数が増加する見込みのための増額。19年11月時点で、発注済みの約5割にあたる14件がICT施工により進められている。
路床上の地盤改良の追加(約20億円)は、切土面(約9万3000m3)の地盤改良、盛土部(約16万m3)は良質土へ置き換える。
跨道橋周辺の法面保護ブロック構造の見直し(約11億円)は、今後施工を予定している跨道橋周辺(26カ所)で、法面保護ブロック構造を平ブロックから積ブロックに見直した。
地下排水工(約3億円)は、天神地区で基盤排水層(約1万5000u)、地下排水工(約500m)、内山地区で地下排水工(約200m)の対策を行う必要が生じている。地盤改良工法(約6億円)は、転石等が点在する場合でもかくはん混合が可能なエポコラム工法に見直した。
補強土壁の追加(約14億円)は、農作業用機械運搬ルートの機能補償として、側道による経路確保を検討した結果、周辺に農家もあり追加買収の協議が難しいため、盛土構造を補強土壁に変更。
流末処理の工法等見直し(約3億円)では、大崎IC付近の流末処理で、約230mにわたって締切矢板を設置して片側交互通行ができるように工法を変更するほか、土砂運搬経路を見直しで約2億円増加する。
■アスファルト舗装
2層から3層へ見直し
事業評価監視委が了承
交通量変化に伴う舗装構成見直しは、大型車両の交通量の増加が見込まれることからアスファルト舗装の構成を2層から3層へ見直す。また、長寿命化の観点から一部コンクリート舗装に変更した結果、約8億円の増加が見込まれる。
27日、変更内容を審議する事業評価監視委員会が福岡市で開催され、対応方針(原案)通り「事業継続」で了承。19年度に入り2回目の事業費増額が認められた形となった。