大阪都心部を南北に通る鉄道新線「なにわ筋線」の建設計画で、整備主体となる第3セクターの関西高速鉄道は、2020年度に鉄道本体構造物の設計や工事に着手する見通しだ。これに向け、大阪府は約25億円(19年度当初予算=約4億円)、大阪市は約24億5000万円(同約2億円)の関連事業費を20年度当初予算にそれぞれ要求している。
なにわ筋線は、うめきた2期地区に建設中の(仮称)北梅田駅とJR難波駅・新今宮駅を結ぶ約7・2`。構造形式は、北梅田駅から新難波駅付近までの約6・4`が地下式区間、パークス通から新今宮駅までの約0・3`が掘割区間、同じく約0・5`が嵩上げ区間となる。
駅については、北梅田駅の他、中間駅として「中之島駅」「西本町駅」「南海新難波駅」(いずれも仮称)の計4駅を新設する。北梅田駅から西本町駅までは共同運行、西本町駅から分岐しJR難波駅まではJR西、新今宮駅までは南海電鉄が運行する。
事業スキームは地下高速鉄道整備費補助による上下分離方式を想定。総事業費は概算で約3300億円を見込み、開業予定は31年春を目指す。
総事業費のうち、自治体負担分については大阪府と大阪市が折半して約590億円ずつ負担する方針。
大阪市では、1月31日に都市計画審議会を開き、なにわ筋線や、関連する都市計画道路の敷津東南北線(浪速区敷津東1〜3丁目、延長約360b)、戎本町南北線(浪速区戎本町1丁目、延長約70b)などについて審議する予定だ。
提供:建通新聞社