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建通新聞社四国
2020/01/28

【徳島】鳴門市 新庁舎DBに向け事業対話結果公表

 鳴門市は、昨年12月に実施した「新庁舎建設事業におけるデザインビルド(DB)の公募条件等に関する事業者対話」の結果を公表した。県内外および市内の建設関係企業(設計事務所、建設会社等)13社が参加。58項目の質問について、質疑書概要としてまとめている。公募条件等を参考にする事業対話のため、回答については「検討中」とするものが多かったが、市は今後、基本設計や要求水準書の早期取りまとめを目指し、2020年度の事業者公募開始前に公表していく考えだ。
 市は新庁舎建設について、実施設計と工事を一括で発注するDB方式を採用する。また、事業者を決めるに当たり、公募型プロポーザル方式による事業者選定を予定している。現在、大建設計大阪事務所(大阪市西区)で基本設計中だが、現況では免震構造とし、鉄筋コンクリート造または鉄骨造で、5階建て延べ1万0500〜1万1000平方b程度(建築面積は2200〜2500平方b程度)の規模が見込まれている。地震による2・1bの津波が想定される浸水対策(1・1b嵩上げし、出入り口に止水板など)を施す他、ZEB化への対応なども検討する。
 基本設計図書や要求水準書(案)の公表時期について、市は明確にしていないものの、業務の契約期間はいずれも2月末となっており、年度内には何らかの形で公表されるもよう。基本設計者のDB参加も想定しているため、公平を期するためにもできるだけ早い設計図書の公表を目指していく考えだ。
 質疑書概要を整理すると、できるだけ多くの事業者が公募に参加できるよう資格要件を定める考えで、共同事業体・単独のどちらでも可能となる見込み。ただし、実施設計が伴い、設計の一括再委託は認められない。
 今のところ、20年度のできるだけ早期にプロポーザル要領等を公告する。総合評価方式に類する選定基準を採用する予定で、参加者が1社でも基準点(6割以上想定)を満たせば成立する運び。価格については上限価格を事前に提示する予定。VE提案も求めることにしている。事業者選定のスケジュールは現在検討中とした上で、20年度の早い時期に公告し、VE提案まで約5週間、VE対話、可否検討・通知に約2週間、VE可否通知から技術提案書提出まで約5週間、技術提案書提出からヒアリングまで約3週間を見込む。遅くても20年度上半期中には決定する運び。
 建設地は現庁舎敷地内にある市民会館を含めた一画。市は20年10月に建設場所にかかる市民会館などを別途解体し、跡地に新庁舎、立体駐車場(業務範囲に含めるか検討中)などを整備することにしており、それに合わせて20年度にDB方式による事業者公募に着手する計画だ。22年度の供用開始を目指している。

提供:建通新聞社