香川県環境審議会自然環境部会(金子之史部会長)が1月22日に県庁で開催され、「県みどりの基本計画」に基づく施策の実施状況や2019年度の県政モニターアンケート調査結果などについて報告した。5月に骨子案、8月に次期計画の素案を固め、11月県議会に「県みどりの基本計画案」を提案する。
県土づくり条例に基づき、県の緑化の推進とみどりの保全に関する施策を総合的に推進する基本的な計画。20年度を目標年度とする現行計画の終了に合わせ、次期「みどりの基本計画」を策定する。
施策の実施状況によると、森林資源の活用と里山再生の推進(森林整備)で、▽国庫補助の対象にならない箇所、立地条件不利地での森林整備の促進を課題▽林内路網整備の促進、高性能林業機械の導入支援の継続と経済的に持続可能な作業システム―などを課題に挙げた。
また、森林経営計画認定面積が8%にとどまるため、林地台帳制度、新たな森林経営管理制度のスタートに当たり、市町への支援の必要性を課題に加えた。
県産木材の利用促進では、公共建築物、民間住宅などにおける県産木材利用の拡大―の推進状況を示した。
民間分野の県産木材の認知度は一定程度高まっているものの、需要をさらに拡大するには流通量の増加と安定供給が必要とした。一般消費者のみならず工務店や事業者らも対象に含めた継続的な普及啓発活動の取り組みが重要とする施策の方向性を強く打ち出した。
一方、暮らしを守るみどりの保護・保全で、山地災害危険地区における治山施設の整備率が40%にとどまるため、危険度の高い地区からの計画的な整備、個別施設計画に基づく長寿命化対策(補修、機能強化)の実施も課題に挙げた。
部会では次期計画目標の設定や評価手法検討を求める指摘もあった。
提供:建通新聞社