神奈川県産業労働局は、産業技術短期大学校西キャンパス再整備事業を設計施工一括で発注する。2月以降、遅くても2019年度内に一般競争入札手続きを開始する方針だ。5〜7月に落札者を決定した後、県議会第3回定例会(9月)での議決を経て契約締結する見通し。入札・契約支援業務は建設技術研究所横浜事務所(横浜市中区)が担う。県有施設初の「ZEB Ready」実現を目指す新施設の完成は22年10月ごろの予定。
西キャンパス(横浜市旭区中尾2ノ4ノ1、敷地面積約1万6000万平方b)にある訓練実習棟(鉄骨造2階建て延べ1416平方b、建築面積1368平方b)と、共同訓練棟(鉄筋コンクリート造2階建て延べ2399平方b、建築面積2035平方b)を建て替えるもの。
いずれの施設も建設から50年近く経過していることから、老朽化が進む。雨漏りや電気設備などの不具合が生じているだけでなく、過去の診断で耐震性不足も明らかになっている。
再整備に向けてこれまで、建設技術研究所による調査検討業務(アドバイザリー業務)などを進めてきた。今年10月を履行期限とする入札・契約支援業務では、要求水準書案の作成、事業者選考時の技術的・法務的支援などを担ってもらう。
県有施設初の実現を目指す「ZEB Ready」は、ZEB(年間の1次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの建築物)を見据えた先進建築物として、外皮の高断熱化と高効率な省エネルギー設備を備えた建築物。基準1次エネルギー消費量から50%以上の1次エネルギー消費量を削減した建築物を指す。
県は西キャンパス再整備のため、19年度11月補正予算で期間を19〜22年度、限度額13億0500万円の債務負担行為を設定している。
提供:建通新聞社