京都府は27日、地域創生戦略の最終案をまとめ、地域創生推進会議に報告した。3月改定を目指す。
地域創生戦略の実施期間は、令和2年度から令和6年度までの5年間。
最終案によると、4つの基本目標と2つの横断的な目標に沿って、地域創生の施策を推進する。
基本目標1は「結婚・出産・子育ての希望がかなう、子育てにやさしい社会をつくる」、基本目標2は「地域経済を活性化させ、仕事をつくる」、基本目標3は「人々を惹きつけ、京都への新しい人の流れをつくる」、基本目標4は「それぞれの個性を生かした魅力と活力のある地域をつくる」。横断的な目標1は「多様な人材の活躍を推進する」、横断的な目標2は「新しい時代の流れを力にする」。
基本目標の主な施策をみると、○NICUの増床○子育て世帯向け府営住宅等の供給とコレクティブハウスの拡充○学校、特別支援学校のICT環境の整備○スタートアップ企業の育成支援○学研都市における次世代ロボット技術等の研究開発の推進や新産業の創出○新たな事業用地の創出と企業等の立地の推進○IoT等を活用した新たな物流産業集積拠点の形成と関連企業の誘致促進○海外の主要企業とのネットワーク化による外国企業のR&D拠点の誘致○CLTの活用など将来的な府内産材需要の喚起と木質バイオマスなどの施設・産業の誘致促進○文化財の保存・継承・活用の推進○文化活動の拠点となる文化施設等の整備○地域の状況に応じた宿泊施設の立地促進及び既存施設の改修支援○観光客にとって利便性の高い交通環境の整備○新名神高速道路、山陰近畿自動車道、京都縦貫自動車道、京奈和自動車道、舞鶴若狭自動車道の整備促進○京都縦貫自動車道のNEXCO西日本による効率的な一体管理への移行○広域的な道路の整備促進と災害時のネットワーク代替機能の強化○リニア中央新幹線(名古屋〜大阪間)、北陸新幹線(敦賀〜大阪間)の整備促進○取扱貨物量の増加や航路の拡充を見据えた港湾整備の促進○京都舞鶴港から高速道路へのアクセス機能強化○JR線の高速化・複線化推進○学研都市を中心とした南部地域の鉄道ネットワークの充実強化○京都丹後鉄道の防災・長寿命化対策の推進○鉄道駅のユニバーサルデザイン化○道路・公園等の整備推進○府営住宅の建替え推進や府立公園、国営淀川河川公園の整備促進○総合的な治水対策及び砂防・急傾斜地における土砂災害対策等の推進○インフラ、建設物等の耐震化・長寿命化等の総合的な地震対策の推進○上下水道事業の安定的・持続的な事業運営の推進○子どもが安心して通行できる交通環境の整備○北部グローカル構想、京都スタジアムを中核とするスポーツ&ウェルネス構想、北山「文化と憩い」の交流構想、新名神を活かす「高次人流・物流」構想、スマートけいはんな広域連携構想の5つのエリア構想の推進など。
横断的な目標の主な施策は、○府民が気軽に憩い、スポーツに親しむことができる施設等の整備○地域包括ケアを支える専門人材の育成、施設整備等○5Gへの基地局の移行促進○インフラ管理等でのIoT等の活用拡大○府内のエネルギー自給率の向上やエネルギーの地産地消の推進○廃棄物の発生抑制、再使用の取組の強化と再生利用の推進○南田辺・狛田地区、木津東地区等の早期事業化による研究機関等の立地推進など。