県立病院課は22日、公募型プロポーザル方式で実施する新薩南病院基本設計業務の実施要領を公告した。参加資格は、1級建築士が25人以上在籍することをはじめ、病院で150床以上などの実績を求めている。対象は県外事務所となるもようで、最優秀者は県建築設計監理事業協同組合(今村裕理事長)と設計共同企業体を結成後、委託契約(上限7223万円・税込み)を結ぶ。履行期限は8月31日までで、着工は2021年8月ごろを見込む。
設計事務所に求めている実績は、元請として09年度〜19年度までの間に、病院等の医療施設で手術室を含む新築または改築(耐震改修、大規模改修および大規模修繕模様替えは対象外)。施設規模は150床以上で外科系を含む複数診療科の病院とする。
選定の流れは、2月6日まで参加表明書等を受け付け、同10日の第1次審査で5者程度に絞り込む。その後、企画提案書等を3月23日まで受け付け、同25日にヒアリングなどの第2次審査を行い決定する見通し。
建設場所は、南さつま市加世田村原の県有地で敷地1万9554u。診療科は、内科、循環器内科、消化器内科、人工透析内科、外科、消化器外科、放射線科、産婦人科、小児科、整形外科、麻酔科の11科で、病床数は165床(一般151床、感染症4床、結核10床)。病棟構成は3病棟体制で各病棟は55床が基本。病室は個室、2床室、4床室で、有料個室は各病棟に5室程度とする。
■建築費は概算70億
屋上にヘリポート
施設概要は、構造がRC造(免震構造)で延べ面積は約1万4000u。患者の負担を考慮して外来診療は低層部(なるべく1階)とする。屋上にはヘリポートを設ける。配置計画は、将来の医療機能への対応として増改築が可能な土地利用を基本とする。
概算事業費の内訳は、設計監理費3億3072万円、建築工事費70億8400万円、外構1億1550万円、医療機器等整備17億5000万円、屋上ヘリポート設置1億1000万円、引越し9075万円の計94億8097万円。このほか、解体工事費に3億8272万円を見込む。
今後のスケジュールは、設計期間が12カ月(基本5カ月、実施7カ月)、工事期間は16カ月(建築13カ月、外構3カ月)を見込み、22年度中の開院を目指す。