北海道建設新聞社
2020/01/22
【北海道】札幌市が中島公園駅周辺地区まちづくり構想案/北口を先導空間に
札幌市は20日、地下鉄中島公園駅周辺地区まちづくり基本構想案を明らかにした。新MICE施設整備に合わせた周辺の民間開発誘導で、新たな拠点形成を目指す。玄関口の公園北口は先導空間として市が整備する。札幌駅前通を園内に引き込み新たな車両動線の確保を図るほか、施設屋上の展望テラスを想定。2020年度に整備方針を策定し、具体化につなげる。
市は中島公園北口に隣接する札幌パークホテル(中央区南10条西3丁目)と共同で、26年度の開業に向け大規模MICE施設とハイグレードホテルの複合施設建設を計画。
来訪者の増加が見込まれることから、施設直結の地下鉄中島公園駅を中心に周辺約39㏊の観光、交流機能強化を図り、新拠点の形成を目指す。
基本構想はその方向性を示し、同日の市議会総務委員会に報告。市民意見の募集を経て3月に策定する。
中島公園は鴨々川が流れ、緑が多い市民憩いの場。園内には文化芸術、歴史施設が立地する。仮称・札幌博物館の建設候補地としての検討も進んでいる。
構想案では、これら地域資源と新たなMICE施設の調和による拠点形成を目標に設定。周辺を@札幌駅前通A鴨々川B中島公園北口C豊平川近接−の4エリアに分け、特性に合った方向性を示した。それぞれガイドラインを設定し、民間開発を誘導する官民連携のまちづくりを目指す。
うちMICE施設に隣接する中島公園北口を含む4㏊は、地区をけん引する先導空間に位置付け市が整備する。
来訪車両の増加が予想されるため、札幌駅前通を数十m園内に引き込みMICE施設の車寄せに直結する新たな車両動線を検討。パークPFIを活用した新たな広場整備や、施設屋上の緑化、展望テラスの整備で、施設と公園の緑との連続性や一体性確保を目指す。
人形劇場こぐま座、中島児童会館は、子どもの利用を想定した機能や空間づくりを視野に再構築の方針を示した。