横浜市と川崎市は1月21日、高速鉄道3号線の延伸を巡って、川崎市内のヨネッティー王禅寺付近に中間駅の一つを設ける「東側ルート」を採用することで合意したと発表した。整備延長約6・5`、新設4駅(中間3駅、終点1駅)で概算事業費約1720億円。2020年度から▽環境影響評価▽都市計画▽鉄道事業法―の手続きを進める。30年の開業が目標だ。
高速鉄道3号線の延伸は、横浜市営地下鉄ブルーラインをあざみ野駅(横浜市青葉区)から小田急線新百合ケ丘駅南口付近(川崎市麻生区)まで地下トンネル構造で伸ばすもの。
横浜市が19年1月に事業化を決めるとともに、横浜市内の中間2駅(嶮山付近、すすき野付近)を経て、川崎市内は▽中央(王禅寺公園付近に中間駅)▽西側(白山付近に中間駅)▽東側(ヨネッティー王禅寺付近に中間駅)―のいずれかを通す概略ルート3案を設定。川崎市とともに説明会(19年8月)や市民意見募集(19年9〜10月)を行って、19年度内に1案に絞ることになっていた。
今回合意した川崎市内の「東側ルート」は既存バス路線と連携できる他、周辺まちづくりや隣接2区(宮前、多摩)への利便性の波及も期待できるため、当初から有力な案だった。
駅周辺のまちづくりに関しては▽あざみ野駅=商業・業務・文化機能の集積を中核とする拠点▽嶮山付近、すすき野付近=生活拠点▽ヨネッティー王禅寺付近=交通結節機能の強化、駅周辺の活性化▽新百合ケ丘駅付近=民間活力を生かした土地利用転換、交通結節機能の強化、駅周辺の回遊性向上―などを挙げている。
提供:建通新聞社