香川労働局(本間之輝局長)管内の「えるぼし」認定企業懇談会(事務局・同局雇用環境改善・均等室)が1月16日、高松サンポート合同庁舎で行われた=写真。女性活躍推進法の改正と、県内の「えるぼし」認定企業が10社に達したことを受け開催したもので、四電工、シニアライフアシストやオリーブ美家工業など認定企業の総務、管理の担当者ら13人が出席した。
働き方改革の適切な対応が求められる中で、特に女性の活躍促進の象徴である「えるぼし」認定が2桁となったのは中国、四国、九州、沖縄地域で香川県のみ。
懇談会では企業の認定に向けた、環境整備などの取り組むきかっけや認定実績の他、効果とその後の取り組み状況などを紹介。女性活躍推進のためのさらなる取り組みについて意見交換し、情報を共有した。香川労働局の本間局長は「懇談会での意見を今後の女性活躍推進の一助にする」と述べた。
【女性管理職に魅力感じられない意見もサポート体制の充実など求める】
「えるぼし」認定は、女性活躍推進法に基づき、行動計画の策定・届け出を行った企業の中から一定の基準を満たし、女性の活躍推進に関する取り組みの実施状況が優良な企業を認定する制度。
「採用」、「継続就業」、「労働時間などの働き方」、「管理職比率」、「多様なキャリアコース」の5項目の認定基準のうち、満たした項目数に応じて3段階に分け、認定する。
認定を受けた事業主は、認定マーク「えるぼし」を商品や広告などに付すことができ、女性活躍推進事業主であることのPRに加え、優秀な人材の確保や企業イメージの向上などにつなげることができる。2019年6月の女性活躍推進法の改正により、同取り組みが特に優良な事業主に対し特例認定制度「プラチナえるぼし(仮称)」の創設も予定されている。
管内の「えるぼし」認定企業は、▽百十四銀行(高松市)▽勇心酒造(綾川町)▽トーカイ(高松市)▽クリエアナブキ(高松市)▽たかせんテレコム(高松市)▽香川銀行(高松市)▽シニアライフアシスト(高松市)▽オリーブ美家工業(高松市)▽四電工(高松市)▽四国労働金庫(高松市)―の10社。
懇談会では、新たなスタイルのワーキングスペースや新たな働き方提案の他、テレワークの推進、クラウドによる勤怠システムや育児休暇・休業取得に工夫した事例などが紹介された。
一方で、「えるぼし認定の認識が低い」「管理職に魅力が感じられない」や「女性管理職登用はまだ発展途上にある」などの指摘に対し、女性管理職登用の仕組みや、サポート体制に関する一例などの紹介もあった。
提供:建通新聞社