トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

北陸工業新聞社
2020/01/21

【新潟】地域の悲願、活性化に期待/上信越道4車線化完成式典/ネクスコ新潟支社 

 ネクスコ東日本新潟支社は19日、「上信越自動車道(信濃町IC−上越JCT間)4車線化工事完成式典」を妙高市文化ホールで開き、沿線自治体や工事関係者ら約120人が出席し地域の長年の悲願を分かち合った。
 式に先立ち、ネクスコ東日本の小畠徹代表取締役社長が「上越・長野地域は妙高山や野尻湖をはじめとする景勝地、高田城などの名跡に恵まれている。さらなる観光の振興や沿線地域から出荷される農産物、海産物の輸送品質の向上などにより、地域経済の発展に大いに寄与する。地域からますます愛され、活用される大切な道路となるよう努力していく」と話すとともに、地権者など事業協力者に感謝の意を表した。来賓からは花角英世新潟県知事が「太平洋側を結び、長野県と連携することで潜在的可能性を引き出し、地域の発展、活性化につなげたい」と期待を込め、阿部守一長野県知事は「新潟県と工夫を凝らし、観光や産業振興を強化する」と喜びを語った。国土交通省道路局の池田豊人局長は「通行止めのリスクが減り、安心感がある。今まで以上にこの地域の交流人口が増えることに期待する。磐越自動車道4車線化も(ネクスコ東日本と)協力していく」と祝辞。その後、ネクスコ東日本新潟支社信越工事事務所の川嵜裕二所長が地すべり地帯を通過する難工事だったことなどの報告を行い、関係者によるテープカットとくす玉が開披されると、会場は大きな拍手に包まれた。
 上信越道は、信濃町IC(長野県信濃町)と上越JCT(上越市大字中屋敷)を結ぶ延長37・5キロ。4車線化工事は14年度に着工し、18年12月に約8割(28・7キロ)、残る約2割(8・8キロ)が19年12月5日に完成し全線が供用。日本有数の豪雪地帯で日本海側の標高40メートル(上越JCT付近)から長野県側の標高680メートル(信濃町IC付近)まで標高が上がる急勾配区間。例年冬期のスリップ事故や、登坂不能車両などの通行止めが多数発生していたが、安全性および円滑な交通の確保、渋滞緩和のほか、観光振興やにぎわいの創出、災害時の生活支援などの整備効果が期待できる。総事業費は約819億円。

hokuriku