県南部土木事務所は、16年度に新規に国庫補助事業として採択された「大津能登川長浜線(馬場・上砥山工区)」2・9qの整備事業において、同路線の入口となる「仮称・草津川橋」(L35b、下部逆T式橋台2基、上部単純非合成鋼床板箱桁1径間橋)の下部工を18年度、上部工を19度完了(詳細設計・オリエンタルコンサルタンツ)し、20年度は「仮称・馬場山寺高架橋」の残る12台の下部工や「仮称・山寺側道橋」の残り7基の下部工一部、2ヵ所の橋梁基礎工事、「仮称・馬場高架橋」の上部工などについて発注を進めていきたい考えだ。
区間の約半分を占める橋梁のうち、最大の「仮称・馬場山寺高架橋」(L1007・5b、予備設計=大日本コンサルタント)については橋梁詳細設計(三井共同建設コンサルタント)を18年度末完了後、発注した下部工9基の施工を進め、順調にいけば20年度残る下部工の橋脚11基・橋台1基の施工を3〜4件に分離し発注したい意向。上部工は早ければ21年度一部発注を目指す。
石部草津線と菖蒲谷川の間に位置する「仮称・山寺側道橋」(左側L94b、右側L133b)は6基分の橋梁基礎工事を18年度末完了、19年度発注した下部工2基を施工中で、予算が措置できれば残る7基の下部工の一部や、橋梁基礎工事の残る2ヵ所(河川・市道部)を発注したい考え。
2番目の規模の「仮称・馬場高架橋」(L約200b弱、予備設計=建設技術研究所)については橋梁詳細設計(綜合技術コンサルタント)を18年度末完了、19年度発注した全下部工と道路改良工事(桑原組―笹川組JV)に続き、20年度以降上部工を発注したいとしている。
工区上空に高圧線が近接している「仮称・下砥山第2高架橋」(L35b、予備設計=大日本コンサルタント)は、橋台擁壁や補強土壁、箱型管渠等についての詳細設計(石居設計)を17年度、工事用道路の施工を18年度完了し、下部工発注は21年度頃の見通し。高圧線の移設後となるため上部工の発注・施工は順次行う。
「金勝川側道橋」(上りL約32b、下りL35b、1径間、鋼単純合成床版橋)については予備設計(三井共同建設コンサルタント)を18年度、詳細設計(新洲)を19年度完了。近接する国が施工し詳細設計中の「仮称・上砥山高架橋」が19年度一部下部工発注となり、国と調整ののち施工時期を決定する。
「仮称・下砥山第1高架橋」(L約114b、脚台・橋脚各2基、PCコンポ桁)は詳細設計(協和コンサルタンツ)を18年度末完了し、公告済みの下部工および道路改良は20年年明け開札予定、2月議会の契約承認を得て施工を進める。
石部草津線と本線の交差部に計画の「美濃郷川側道橋」(上りL41b×13b、下りL38b×13b、単純非合成鋼箱桁橋)については橋梁詳細設計(近畿設計測量)、道路(L600b、平面交差1ヵ所、美濃郷川護岸)詳細設計(修成建設コンサルタント)を17年度完了、本線と進捗を調整した上で、19年度着手可能な部分の初弾として下部工を発注した(右岸側・昭建、左岸側および石部草津線拡幅・桑原組)、20年度の非出水期に左岸側の施工を進める。
また2・9q区間の道路全体(馬場・山寺・下砥山・上砥山地先)の詳細設計は6件に分離し18年度末完了、19年度施工可能な箇所から着工済み。
同事業は、草津市の「岡本町南交差点」から本線(3・5b×2車線)および両側道(4・0b+自歩道3・5b)のバイパス道路を延ばし、栗東市上砥山地先で「県道川辺御園線」交差部にタッチさせ、国が事業を進める栗東水口道路へ接続するもので、国体開催前年の23年度末に「暫定形」として本線2車線+両側道で開通させ、その後、本線にもう2車線を整備し、最終的に4車線とする計画。
事業費として、24年度までの総事業費は170億円を見込み、16・17年度の債務負担で10億5000万円を計上。18年度は草津市、栗東市、東近江市の複数施工箇所を合わせた大津能登川長浜線補助道路整備事業として8億5000万円、19〜20年度の債務負担で14億2000万円、総額22億7000万円(18〜20年度)、19年度当初予算は19億円を計上。20年度も事業量の多さを反映した予算となる見込み。
提供:滋賀産業新聞