新大阪駅周辺地域の再整備に向け、大阪府・市や鉄道事業者らで構成する「新大阪駅周辺地域都市再生緊急整備地域検討協議会」(会長=田中清剛大阪府副知事)は、同地域のまちづくり方針(骨格)をまとめた。2020年度にゾーニングやインフラ計画を盛り込んだまちづくり方針を正式に策定。その後、都市再生緊急整備地域の指定を待って、公共施設整備と民間都市開発に着手する。
同地域は18年8月、都市再生緊急整備地域の候補地として内閣府から公表を受けた。今後、新大阪駅を中心に、波及効果が考えられる阪急十三駅から淡路駅までの駅周辺地域を対象に整備計画を検討していく。整備計画には民間事業者の開発ノウハウやアイデアも取り入れ、まちづくり方針に反映する考えだ。
今回まとめた方針によると、ハード面で導入するべき機能として▽スーパー・メガリージョンの西の拠点(交流促進機能)=MICE関連施設、多様な宿泊施設、観光支援施設など▽広域交通ネットワークの一大ハブ拠点(交通結節機能)=歩行者空間と自動車空間の分離、大規模なバスターミナルなど▽国際都市のゲートウェイ(都市空間機能)=駅前広場空間、連続したウォーカブルな空間など―を盛り込んだ。
1月10日に開かれた第3回検討会議で田中会長は、「新大阪駅周辺のまちづくりに向けていよいよ具体的な検討が始まる。しっかりと議論し、スケールの大きなまちづくりに取り組んでいきたい」と話した。
提供:建通新聞社