県南部土木事務所は、「滋賀県国土強靭化地域計画」に基づく防災・減災目的の既存橋の耐震化の実施対象として耐震設計の委託を計画していた守山市幸津川町地先の鋼橋「幸浜大橋」について、今年度2回公告した入札がいずれも不調となり、同橋の耐震化についてはいったん保留を決定。かわりに「近江富士大橋」を事業対象に決定し橋梁耐震設計を発注済み、整備内容を精査し単年度での施工完了を視野に20年度同橋の工事を発注したい意向だ。
耐震化事業の対象となった「近江富士大橋」は同じく野洲川に架かる橋長417b、幅員12・8bのPC橋。耐震化に係る設計業務は「大津能登川長浜線補助道路橋梁耐震設計業務」として昨年9月に開札、いであ滋賀営業所(大津市)に委託し3月上旬までの完了をメドに進めている。
耐震化の施工内容は未定で進めている耐震設計業務内で順次決定するが、落橋防止工などを検討中。長寿命化の修繕などを合わせて発注するかも今後精査して決め、20年度発注公告する見通し。
2度の入札が不調となった「幸浜大橋」は昭和48年に架橋された橋台2基・橋脚6基を備える橋長326・7b、幅9・95bの鋼橋(7径間)。修繕・維持管理の一環として長寿命化を目的とする修繕を計画し15年度に修繕設計(日本構造橋梁研究所=本社・東京都千代田区)を完了後、「滋賀県国土強靭化地域計画」に基づく防災・減災を目的とする既存橋の耐震化の実施が決まり、耐震化に係る設計業務のみ「国道477号補助道路橋梁耐震設計委託」として公告。設計担当が決まっていれば耐震化および長寿命化修繕を合わせた工事を早ければ20年度から、工種別もしくは箇所別に、2〜3ヵ年に分離しての施工を計画していた。
提供:滋賀産業新聞