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建通新聞社(中部)
2020/01/14

【愛知】柳橋中央市場の中央水産ビル キング観光に

 三重や愛知を中心にパチンコホールを展開するキング観光(三重県桑名市中央町1ノ96)が名古屋都心の民間市場、柳橋中央市場にある「中央水産ビル」を取得したことが分かった。同社は、本紙の取材に対して「跡地にパチンコ店を中心とした複合アミューズメント施設の開発する」ことを明らかにしている。設計は東京オデッセイ(東京都港区)、施工は解体・建築を一括してイチケン(東京都港区)が担当。3月中までに解体に着手し、2021年末に完成させる見通しだ。中央水産ビルの取得額は百数十億円としている。
 新築する施設は、鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上10階建て延べ約1万4000平方b。パチンコ店以外には、コンビニエンスストアや貸事務所、駐車場などを設ける計画で、アミューズメントを中心にした複合ビルとして整備する。また、巨大地震などの災害発生時には、帰宅困難者らが避難できるようにする予定だ。
 中央水産ビルの所在地は名古屋市中村区名駅4ノ11ノ3。規模は鉄骨鉄筋コンクリート造7階建て延べ約1万3000平方b。1965年の完成で、老朽化が課題となっており、柳橋中央市場を構成する名古屋中央市場水産物協同組合が、2018年12月に開いた臨時総会で売却する方針を固めていた。
 名古屋駅の東側に位置する同ビル付近では、西側にあった第二豊田ビルを東和不動産(名古屋市中村区)が建て替えて16年にシンフォニー豊田ビルを開業。東南側にあった柳橋食品ビル(鉄筋コンクリート造4階建て延べ2382平方b)も、18年に東和不動産が取得している。今後、27年のリニア中央新幹線開業が控えていることに加え、名古屋市が市営地下鉄東山線の「柳橋駅(仮称)」の設置を構想していることもあり、再開発に向けた動きが活発化することになりそうだ。

提供:建通新聞社