香川県交流推進部は、登録有形文化財粟島海洋記念館(三豊市)の耐震改修工事等に係る基本設計業務を委託する手続きに入った。入札書の提出期限は1月16日午後4時。開札は同午後4時30分で電子入札による一般競争入札。
納期は2020年3月31日だが、次期定例県議会で承認されれば、20年9月30日まで繰り越し措置をとる。次年度以降の実施設計に備える。
国登録有形文化財の粟島海洋記念館本館(旧粟島海員学校本館)など5件について、18年度に県が策定した「登録有形文化財粟島海洋記念館保存活用計画」に基づき、耐震補強工事、改修工事、外構工事と、これらに付随する工事の実施に必要な構造補強、修理内容、改修内容、経費や工期など、基本設計図書を作成し必要な調査、試験の他、検討を行う。
三豊市詫間町粟島1541の敷地約9600平方b内にある、登録有形文化財の▽粟島海洋記念館本館(旧粟島海員学校本館)木造2階建て瓦ぶき、延べ406平方b(建築面積208平方b)1棟▽粟島海洋記念館資料館(旧粟島海員学校教室)木造平屋瓦ぶき、280平方b、1棟▽粟島海洋記念館研修棟(旧粟島海員学校教室)木造平屋瓦ぶき471平方b、1棟▽粟島海洋記念館武道場(旧粟島海員学校柔道場)木造平屋瓦ぶき151平方b、1棟▽粟島海洋記念館門柱(旧粟島海員学校門柱)石造、高さ109a、1基。竣工1920年―などがある。
粟島海洋記念館の現状図を作成し設計条件などを整理する他、法令上の諸条件の検討と基本設計方針の策定、基本設計図書や、概算工事費算出工程表を作成する。
保存活用計画と現地調査などで、粟島海洋記念館の文化財的価値、特性と現状を十分に把握した上で、価値を損なわず、新たな活用方法に適した耐震補強、改修に加え、粟島海洋記念館の外観と調和した外構、工期、耐久性や維持管理などに配慮するよう求めている。
基本設計では、各棟の既存平面図、立面図について内容を確認し、実測により断面図、展開図を作成。現地調査を元に建物修理(耐震対策を含む)と外構上の課題を整理する。
提供:建通新聞社