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建通新聞社(東京)
2020/01/10

【東京】都 新宿駅直近区画整理、35年度概成へ

 東京都都市整備局は、新宿駅周辺の大規模な再編整備に先立ち都が実施する新宿駅直近地区土地区画整理事業について、駅東西を結ぶ上空デッキや東西の駅前広場などの公共施設整備を2035年度までに概成させる方針を固めた。年度内に事業計画書を作成し、設計などに順次着手していく。
 都では新宿区や関係する事業者と連携し、世界最大規模のターミナル駅である新宿駅周辺を「新宿グランドターミナル」として再編する。多くの事業者が関係する事業を円滑かつ効率的に進めるため、都が駅直近の約10fを区域とした区画整理事業を先導的に実施し、駅の改良や駅ビルの機能更新と連携しながら、駅東西を結ぶ上空デッキや駅前広場などの公共施設を整備する計画。
 駅の東西を結ぶ通路としてはまず、地上2階部分に線路上空デッキ、地下2階部分に地下自由通路を配置する。その後、関連する事業の進展も踏まえ、線路上空にグランドターミナルの核となる広場(セントラルプラザ)や改札・乗り換え経路を新設する。
 また、西口の地上部では、線路上空デッキとつながり、建物と一体となった歩行者の滞留空間を創出し、バス・タクシー乗り場や駐車場出入り口を再配置。地下部については、東西自由通路と連続する歩行者の滞留空間を整備するとともに、地上と地下をつないでいるループ車路を撤去して歩行者空間を広げる。南北方向をつなぐ既存の嵩上げデッキを拡張し、駅前広場の回遊性も高める。
 東口では車道の一部と駐車場出入り口を線路側に移設することで歩行者空間を拡大する他、集約できない荷さばきのために、まち側の車両動線を確保する。
 事業実施に先立ち現在、事業スキームの整理や区画整理手続きのスケジュールの精査、事業費の概算や収支計画の算定などを進めており、これらを基に年度内に事業計画書を作成。基盤整備に向けた設計などを順次進めていく。

提供:建通新聞社