今年度中の決定を目標に市庁舎整備基本計画の策定作業を進めている近江八幡市はこのほど、12月18日に開催した第4回市庁舎整備基本計画策定委員会に示し協議した市が選定した2整備案(B案=現庁舎長期活用+新庁舎〔延約4500平方b〕、C案=新庁舎〔延約9000平方b〕建設後に現庁舎解体撤去)から、「C案」に絞り込んだ。
きょう(10日)午後に開かれる市議会市庁舎整備等特別委員会で報告するほか、市民には16日に説明会を開いて説明するとともに、22日〜2月中旬までパブリックコメントを実施して広く意見を募集する。その後、3月中旬に第5回策定委員会を開催して議会での報告や、市民からの意見募集等の状況を報告し、同月末までに策定に至る見通し。
市は、「これまで随時議会とは協議を重ね、市民にも策定委員会の場や策定委員会の広報紙等を通じ協議の内容を公表し意見募集を行なっており、概ねご理解いただけるものと考えている」としている。
B案・C案は、第3回策定委員会で事務局がそれまでの協議等を踏まえ策定し示した整備イメージ案(A案=現庁舎長期活用+現本庁舎敷地に議会棟新築+市民病院跡地に市民生活系を集約した市民プラザ棟新築、B案=現庁舎長期活用+新庁舎増築、C案=現庁舎を活用せず新庁舎1棟を新築、D案=現庁舎を活用せず市民病院跡地に1棟の新庁舎を新築―の4案)から、策定委員会での協議等を踏まえ、市としての方向性として選定したもの。
地下に埋設した構造物や受水増、オイルタンク等の有効活用による「コスト面での優位性」、活用する現南別館等「周辺施設との連携性や調和」、「病院跡地の創造的シンボリックな空間としての整備」―などを理由に「現庁舎敷地を建設地」とする方針を決定。
その上で、「現本庁舎の長期的有効利用の有無」を違いとする両案について第4回策定委員会で意見を求め、現庁舎を長期(30年程度)活用するには耐震化と全面改修工事に約18億円を要する―との説明に、委員からC案の新築40・5億円〜45億円は、別に現庁舎解体撤去費用(約1・3億円)を要するにしてもB案と金額に大きな差異はなく、一回の引越で済み設計の自由度が高い―と同案を推す意見が大勢を占めたことを踏まえC案に絞り込んだ。
見通し通り今年度内に基本計画が固まれば、20年度から21年度にかけて基本・実施設計を行ない、22年度に着工、23年度中の竣工を目指して行く。
なお、市は新庁舎建設後に現庁舎を解体撤去する場合においても、市民や職員の安全対策上並びに行政機能の維持・継続性の観点から、最低限必要な耐震工事をできる限り速やかに実施する考え。
提供:滋賀産業新聞