北陸建設界の担い手確保・育成推進協議会の新潟県部会(部会長・二木渉北陸地方整備局企画部環境調整官)が8日、北陸地方整備局で開かれ、20年度の実施方針を議論した。普通科高校の生徒や教員へのPR強化などについて意見を交わし、今後の対応をまとめた。
建設業界の担い手確保に向けて、官民と教育機関が協働で取り組みを進める。冒頭、あいさつに立った二木部会長は「台風被害からの復旧で建設業の重要性を改めて認識した。担い手確保へ、同じ方向を向いて取り組みたい」と述べた。
議事では、普通科高校(生徒、教員)および家族等に対する取組み案を議論。進学の際に教員の影響力が大きいことを踏まえ、業界の魅力を認識してもらう機会を設けることや、「総合的な探求の時間」に協力するなどの対応方針を固めた。一方で、高校関係者からは「普通科は進学を基本としており、生徒に勧めるのは難しいのでは」「他業種に勝つためには、建設業にしかできないことをPRすべき」といった意見も挙がった。今後、ニーズの確認や魅力発見ツアーの拡大、学校と連携した企画などを進めていく。合同企業セミナーは11月24日にメイドイン新潟新技術展示発表会と同時に開く予定。
続いて、離職率の整理について意見交換を行った。建設業における卒業後3年以内の離職率は大学卒で全業種の平均を下回るものの、短大・専修学校等卒では平均並み、高校卒では平均を上回っている。改善に向けた正確なデータをまとめるため、離職後の再就職先フォローや中途採用の評価などが課題に挙がった。