名古屋市環境局は12月24日、第26回愛岐処分場専門家会議を多治見市役所で開いた。2020年度に着手する計画の浸出水処理施設の改築で、工事について水処理施設躯体土木工事とプラント設備工事を20年秋までに契約し、同年冬までに現場着手する考えを示した。新水処理施設は22年冬ごろの施設完成、試験運転期間を経て23年度初めまでの稼働開始を目指す。旧施設撤去は23年度内に行い、改築事業を完了させる計画だ。
処理方式は、現行施設の処理方式と同じ生物処理と物理化学処理の併用方式。生物処理は、これまでの担体法から接触ばっ気方式にする。物理化学処理は、現施設と同様、凝集沈殿法+砂ろ過+活性炭吸着法。
規模は水処理施設が鉄筋コンクリート構造で面積は約1800平方b。1日最大処理能力は1600d。生物処理設備は沈砂池、原水槽、硝化槽、脱窒槽、再ばっ気槽で構成し、メンテナンス性を考慮して2系統を整備する。物理化学処理設備は、凝集反応槽、凝集沈殿槽、中和槽、活性炭処理水槽・滅菌放流槽を設ける。汚泥処理設備は、汚泥濃縮槽、汚泥貯留槽。
操作棟は、鉄筋コンクリート造2階建て延べ約500平方b。監視制御室の他、高圧受変電設備室、非常用発電設備室、汚泥処理設備室(汚泥脱水機、脱水ケーキホッパ)を配置する。
既設処理施設は本体が鉄筋コンクリート造で面積1011平方b。水処理施設と合築している機械棟(鉄筋コンクリート造)は366平方b、操作棟(鉄骨造)は209平方b。所在地は岐阜県多治見市諏訪町川西75。
新施設は、現管理事務所南側の浸出水調節池東側の敷地に建設する計画。
同処分場は、管理型処分場で敷地面積109f、埋め立て面積25f。供用開始は1982年。既存施設の老朽化や施設を集約化する目的で改築を決めた。同処理施設は埋め立て地に流入した雨水などを浄化する役割を担っている。
2020年度当初予算案には、改築に伴う事業費8700万円とともに、債務負担行為として本体工事に限度額28億9200万円(期間21〜22年度)、管理事務所など撤去工事に限度額1400万円(期間21年度)を要求している。
提供:建通新聞社