大阪市は、4月1日以降に発注する一部の工事案件を対象に、予定価格の事前公表を試行実施する。また、対象案件に係る最低制限価格の算定方式の見直しも併せて試行する。
対象となるのは、同市契約管財局で入札を執行する、予定価格が6億円以下の▽土木工事▽建築工事▽舗装工事▽電気工事▽給排水衛生冷暖房工事▽造園工事―。総合評価落札方式の案件は対象外となる。予定価格の算出に当たっては無作為係数処理は行わない。
対象案件に係る最低制限価格の算定方式については、@(直接工事費×97%+共通仮設費×90%+現場管理費×90%+一般管理費など×55%)×機械が無作為に選んだ係数(99・5%〜100・5%の範囲内で0・01%刻み)A入札者の入札金額の合計額を当該入札者数で除した額から標準偏差を減じて得た額以上、当該額に標準偏差を加えて得た額以下の範囲内の入札合計額を、当該範囲内の金額を記載した入札書を提出した入札者数で除した金額―のうちいずれか低い金額とする。
市では現状、工事請負契約に係る予定価格は事後公表としており、最低制限価格の算定に当たっては電子入札システムで無作為に選んだ係数を乗じている。
市は、昨年度発覚した官製談合事案を受け、情報漏えいを低減させる対策として予定価格の事前公表を試行することにした。
提供:建通新聞社