西日本豪雨災害の復旧工事に対し技術者・機材などの不足による進捗の遅れを懸念し導入された「復旧・復興共同企業体(復旧・復興JV)」による受注制度。2018年11月以降の発注案件から採用され、現在までの採用件数は18年度に8件、19年度に6件(土木部5件、農林水産部1件)の実績があり、15件で運用されている。
対象工事は18年7月豪雨により被災した南予地方局建設部、大洲土木事務所、八幡浜土木事務所、西予土木事務所の4事務所管内の災害復旧と緊急的な防災対策工事。18年11月1日以降、設計金額1億円以上の土木工事について共同企業体での参加を義務付けており、4事務所管内のA等級業者を代表とし、構成員はA等級またはB等級業者で所在地が代表者以外の管轄地区の県内業者2〜3者で構成。
制度は、復旧工事が本格化すれば技術者ならびに作業員、機材などの不足が懸念されることから、オール県での取り組み体制を確保する狙いで創設された。
地域別の復旧・復興JV共同企業体の登録業者数は南予地方局建設部管内が9JV、大洲土木事務所が10JV、八幡浜土木事務所が2JV、西予土木事務所が6JVの計27JVが登録されている。
既年災はおおむね発生から3カ年での発注が求められ、土木部管轄の18年災害に対する発注状況は11月末現在、箇所ベースで93・3%、金額ベースで89・4%となっており着実に復旧が進んでいる。
提供:建通新聞社