愛知県建築局は、PFI方式により鳴海住宅2街区を建て替える計画で、2020年度にも事業者を募集・選定する考えだ。12月20日に行われた愛知県事業評価監視委員会では、「事業実施は妥当」とする判断も示されており、引き続き、事業者募集に向けた準備を進める。全体事業費は54億1000万円を概算する。
同住宅は、名古屋市緑区浦里4丁目で天白川左岸側すぐの場所に、1969〜70年度に建設した。0〜2街区の全3街区からなり、各街区に12棟ずつ、全36棟の住棟(各1〜12号棟)を配置。全体的に老朽化が著しく、0街区(事業中)、2街区、1街区の順に建て替えを進めていく。
このうち2街区は、敷地の真ん中に位置し、既存住棟は鉄筋コンクリート造4階建て8棟、同5階建て4棟の計12棟434戸で構成する。現時点の局想定によると、新住棟は7階建ての全3棟336戸(標準住戸面積2DK52・5平方b、3DK64・9平方b)として、既存住棟を除却した跡地に集約し、建て替える計画だ。
住棟数など詳細は、PFI事業のため事業者の提案により変わる可能性もあるとしている。
全体事業費の内訳は、工事費52億2000万円、調査設計費1億9000万円を見込む。
建て替えに伴う余剰地活用はない。
建て替えを先行する0街区は、12棟384戸を6棟330戸に集約する計画で、これまでに既存住棟を撤去し、新住棟4棟(B〜E棟)を従来手法により整備済み。
残る2棟(A、F棟)はPFI事業として、11月に本体工に着手。現在、基礎工事に入ったところで、21年度の本体完成を予定する。計画規模は、A棟が鉄筋コンクリート造8階建て延べ3871平方b、F棟が同3334平方b。PFI事業者は麦島・ユニホー・ハクセイJV。
残る1街区については、2街区完成後の具体化となるが、詳細な建て替え時期は未定としている。1街区は敷地の西側に位置。既存住棟は鉄筋コンクリート造4階建てが5棟、同5階建てが7棟の内訳となっている。
提供:建通新聞社