東京都教育庁は「都立、北多摩地区特別支援学校(仮称)新築に係る基本計画更新業務」を山田綜合設計(文京区)に委託した。外装などを木質化することを前提に基本計画案を見直す考えで、最新の建築単価や法令条件なども踏まえ、配置計画や工程計画、概算工事費なども更新する。想定する建物規模(延べ床面積約2・1万平方b)は変更せず、運動場を敷地の西側に配置する案を軸に建物配置や施工計画を絞り込む。
知的障害教育部門の小学部・中学部・高等部で構成する北多摩地区特別支援学校は、向原市民センターと向原中央公園に挟まれた東大和市向原3ノ818ノ1(地番)の都有地1万8185平方bに新築する。学校規模は小学部16学級(定員80人)、中学部10学級(同55人)、高等部・普通科36学級(同275人)、高等部・職能開発科12学級(同120人)の計74学級(同530人)を想定。
校舎には74の普通教室の他、▽音楽室▽図工室▽美術室▽理科室▽図書室▽技術科室▽パソコン室▽多目的室▽職員室▽会議・研修室▽保健室▽食堂▽給食室▽体育室▽プール―などを配置。施設の必要規模を延べ床面積2万1138平方bに設定している。
都はこれまで、運動場を南側に寄せ、教室・特別活動ゾーンを西側、体育ゾーンを北側に配置する「A案」、運動場を西側に寄せ、教室・特別活動ゾーンを南側、給食室ゾーンを中央、体育ゾーンを北側に配置する「B案」、運動場を東側に寄せ、教室・特別活動ゾーンと給食ゾーンを西側に配置する「C案」の3案に沿って施設配置を検討してきた。その結果、運動場を西側に配置するB案が「コンパクトな建物配置が可能で近隣に与える影響が最も少ない」とし、実現可能性が高い配置計画と評価している。
今回の業務では、これを踏まえつつ、躯体を除いた外装などの木質化について検討し、法令や技術、維持管理の視点から課題を整理するとともに、概算工事費を算出し、工期に与える影響を探る。スクールバスの駐車場についても屋根付きとすることを前提に配置計画を見直す。
これらの検討結果に、最新の建築単価や法令条件なども加味した上で、配置計画案や工程計画案、概算工事費を更新する。
提供:建通新聞社