県工事検査課は一般土木工事関係の「工事成績評定要領」を改正した。不可視部分のある工種では、施工管理記録に代えて施工状況写真を重視して「出来ばえ」を評価する。また加点項目を見直したほか、「積極的に」といった曖昧な文言を具体的な記載にあらためた。
要領改正は来年1月1日以降から適用する。
今回の改正は、最近の工事成績に対する不服申し立てや、工事関係書類の簡素化を踏まえた。
品質管理が出来ばえの評価に引きずられる傾向があり、「出来ばえ」評価のうち不可視部分のある基礎工事や地すべり防止工事などの評価を見直す。
現行の「施工管理記録などから不可視部分の出来ばえの良さがうかがえる」は、改正後「施工状況写真において不可視部分の出来ばえの良さがうかがえる」にあらためた。施工状況写真を重視し、品質管理資料の出来ばえと重複しないよう視点を絞る。
また、「施工体制」「施工状況」の加点項目を見直し、文言を修正した。一例として過積載防止では、「積極的に取り組んでいる」から「取り組みが日常的に行われ、積載重量の確認や管理が適切である」と修正。加点項目から除外するとともに、取り組み事例を具体的に考査項目別運用表に追記した。
不可視部分について、同課は「施工管理記録の評価は検査員の裁量によるものがあった」と改正理由を説明。また、不明確な文言は修正して工事書類の簡素化につなげる。
日刊建設工業新聞