東京都オリンピックパラリンピック準備局は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の終了後、臨海副都心・有明北地区に整備する「有明アーバンスポーツパーク」の基本構想検討・基本設計業務をアーバンナウ(渋谷区)に委託した。有明レガシーエリアと位置付ける、ゆりかもめ・有明テニスの森駅周辺の一画(江東区有明1ノ7ノ2の一部)に、スポーツクライミング施設やスケートボード施設など大会時に使用した競技施設の一部を移設し、スポーツパークとして整備する。運営を民間事業者に委ねることを視野に入れつつ、配置する施設や設備、施工計画などを検討し、年度内に取りまとめる。
有明北地区には有明アリーナや有明テニスの森、有明体操競技場など20年大会の競技会場が集積している。都は大会後、ハード・ソフト両面のレガシー(遺産)を生かし、スポーツとイベントでにぎわうまちとなるよう、有明テニスの森駅の周辺に「アーバンスポーツゾーン」「駅前のにぎわい(創出)」「オープンスペース(多目的広場)」の大きく三つの機能を導入する方針を打ち出している。
このうち中核となるアーバンスポーツゾーンは、有明親水海浜公園に面した都有地(面積約2・6fと1・6fの2区画)に配置する計画。大会時に利用したスポーツクライミング施設やスケートボード施設、バスケットボール(3×3)施設を移設するとともに、仮設管理棟(2階建て延べ約160平方b)やトイレ、照明設備、管理用通路、管理柵、植栽などを整備する。
これら事業の実施に先立ち、基本構想を策定するとともに基本設計に着手する。敷地の形状や法令上の規制を踏まえながら、施設の配置や形状、動線などを複数案検討し、施工性や経済性、維持管理性などを総合的に評価する。併せて大会時、大会後の状況を考慮しながら、施設の移設や設置などの施工計画を作成し、概算工事費を算出する。納期は20年3月24日。
都では18年度、民間事業者へのサウンディング調査(対話型個別ヒアリング)を実施しており、民間事業者による運営を視野に、有明レガシーエリアの整備を進めていく考え。基本構想・基本設計業務とは別途、運営事業に関する支援業務をみずほ総合研究所(千代田区)に委託しており、事業者の公募選定に備えた条件整理を行う。
提供:建通新聞社