横浜市環境創造局は中部水再生センターに整備する高速ろ過施設の土木関係詳細設計をスタートさせた。中区本牧十二天の敷地南東にろ過池10池を設け、日量約45万立方bの能力で未処理水の油性スカムなどを除去する。これに伴う業務を日産技術コンサルタント(横浜事務所、横浜市中区)に委託した。20〜23年度の工事(機械・電気設備含む)、24年度の供用開始を目指している。
高速ろ過施設は雨天時に同センターから油性スカムが流出するのを防ぐため整備する。雨天時の未処理水を導水し、上向流でろ過池内の浮上ろ材とスクリーンを通過させて油性スカムなどの夾雑(きょうざつ)物や浮遊物質を取り除いた上で、公共用水域に放流する格好だ。15年度の公共事業事前評価時点で約50億円(土木工事約20億円、電気・機械設備工事約30億円)の総事業費を見込み、17〜20年度に工事を実施する予定でいた。
18年度に日産技術コンサルタントで行った基本設計を通じて▽施設面積約1200平方b▽ろ過池10池(公共事業事前評価時18池)▽1日当たりろ過速度1000b・最大1500b(公共事業事前評価時1500b)▽1日当たり処理能力約45万立方b(公共事業事前評価時60万立方b)▽洗浄排水槽容量約4000立方b―の諸元を整理した。口径1000_のダクタイル鋳鉄管(導水渠)約150bとヒューム管(逆洗排水管)約50bも敷設する。
詳細設計の中で土木関係の各種図面や設計書、工程表などを作成し、20年度からの工事に備える。20年3月31日を期限に成果をまとめてもらう。別途、機械・電気設備の詳細設計業務を委託する。
隣接して同規模の高速ろ過施設を増設する将来計画もある。また、膜分離活性汚泥法の導入を含めた現有施設の再構築基本設計をパシフィックコンサルタンツ(横浜事務所、横浜市西区)で進めている。
提供:建通新聞社