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建通新聞社(中部)
2019/12/24

【愛知】名市 居心地がよく歩きたくなるまちを形成

 名古屋市住宅都市局は、今年3月に策定した都心部まちづくりビジョンの実現に向けた基礎調査に着手する。都心まちづくりビジョンの検討範囲において、より快適な都市空間を創り出し、居心地がよく歩きたくなるまち≠テくりに向け、基礎調査を通じて必要な誘導方策を検討していく考えだ。
 国土交通省は、既存の街路空間をウォーカブルなパブリック空間として再構成することで、交流機会を拡大させ、イノベーションの創出や新たなコミュニティー形成などを目指す方策を提示している。ウォーカブルなパブリック空間は
、▽歩きたくなる▽まちに開かれた1階▽多様な人の、多様な用途、使い方▽開かれた空間が心地よい―をキーワードとする。
 本年度の調査では、有識者ヒアリングや他都市事例の収集の他、現在の都心部におけるパブリック空間の現況調査、開発誘導を見据えた課題の整理や誘導方策の検討を行う。
 現在、都市再生特別地区の指定を受けている場合、パブリック空間を設けることで公共貢献とみなされると容積率の緩和措置を受けることができる。また、その他、市内でウォーカブルなパブリック空間形成に取り組んでいるのは錦2丁目地区や栄南地区(エリアマネジメントによる取り組み)、道路特区を活用した名駅まちづくり協議会の取り組みなどがあるとみられる。ウォーカブルなパブリック空間形成にはどんなインセンティブがあれば、民間にとって取り組みやすいかなどを探り、2020年度以降の検討に備える見通し。
 国交省の趣旨に賛同する「ウォーカブル推進都市」は、12月9日時点で全国201団体。東海3県では名古屋市の他、愛知県内は12自治体(豊橋市、岡崎市、一宮市、半田市、春日井市、刈谷市、豊田市、安城市、犬山市、新城市、大府市、知多市)がある。岐阜県内は5市(岐阜市、高山市、関市、美濃加茂市、各務原市)で、三重県内は四日市市の1市となっている。全国都県では、東京都と長野県、佐賀県の3都県。

提供:建通新聞社