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北陸工業新聞社
2019/12/23

【石川】新たな金沢の一等地が姿/JR広岡3丁目解体進む/ホテル&オフィスビル、そして日銀も/区画道路1号を新設 

 JR西日本グループが所有する金沢市広岡3丁目「広岡アパート」の解体工事が進み、新幹線時代を見据えた金沢駅西の一等地が、令和元年の年の瀬が迫ってきた今、その広大な敷地が姿を現してきた。来年には新たな都心ゾーンとして大きく動き出す。
 広岡3丁目地区(面積約3ヘクタール)は2015年、都心にふさわしい建築物の立地を促進するため、金沢市は用途地域を第二種住居地域から商業地域に変更。高度地区も1・2ヘクタールが20メートル以下から45メートル以下、1・8ヘクタールが20メートル以下から31メートル以下に変わった。区域内には2車線両側歩道の「区画道路1号」(延長約210メートル、幅員12メートル)も新設される。
 同エリア内では、14年春からJR西グループによる再開発事業も進み、第1弾がオフィスビル「JR金沢駅西第一NKビル」、第2弾は健康増進複合施設「同駅西第二NKビル(スコール金沢)」が開業した。今年7月からは、移転した西日本ジェイアールバス跡地(約7000平方メートル)および、JR広岡アパート5棟の解体などが進められ、広大な用地が見えてきた。解体作業は来年3月上旬には完了する予定。
 来年以降、JR西グループによるホテルやオフィスビル、立体駐車場のいわゆる「3点セット」大規模再開発プロジェクトがスタートするとみられる。現時点での詳細なプランは明らかにされていないが、当初計画案によると、ホテルがS造11階建て延べ約1万1000平方メートル、オフィス棟(一部店舗)がS造10階建て延べ約2万4000平方メートル、立体駐車場がS造7階建て延べ1万6000平方メートルで、宿泊・観光、ビジネスと必要な都市機能がすべて揃う。
 さらに、北陸地域の金融中枢機能を担う日銀金沢支店が金沢市企業局の隣接地に移転することも決まり、同エリアの拠点性をより一層高めていく。用地面積は、現在地(約4700平方メートル)よりも広い、約5000平方メートルを超える面積の取得を予定し、今後、具体化される。
 北陸新幹線の開業から5年目、「平成」から「令和」への移行を待つかのように大きく動き出した広岡3丁目地区。来年6月末の外資系「ハイアットホテルズ」の開業も含め、新幹線時代の駅西はどのように変貌していくのか。これからの都市間競争、今後のまちづくりに大きな役割を果たしていくものと期待が高まる。

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