大阪府は、今年3月に閉鎖した「あいりん総合センター」の建て替えに向け、2020年度に基本計画の策定や既存建物の解体撤去工事に着手する予定だ。事業を所管する商工労働部は、20年度当初予算に解体撤去費として限度額約2億5000万円(20〜22年度)の債務負担行為を設定する方針。順調に進めば、新施設の設計は21年度、工事は23年度の着手を見込んでいる。
旧施設は職業安定所や医療センターが入る複合施設だったが、新施設は機能ごとに建物を分離するか、複合施設とするかなどを含めて整備方針を検討していく。
建築後約50年が経過していることや、一部耐震基準を満たしていないため、建て替えなどによる耐震化を検討してきた。
計画では、大阪市営萩之茶屋第1住宅と同第2住宅、社会医療センターを萩之茶屋小学校跡地に移転新築。完成後に現あいりん総合センターと隣接する萩之茶屋第2住宅を解体し、跡地に「あいりん労働公共職業安定所」「西成労働福祉センター」の機能を整備する他、駅前活性化用地として活用する。新施設の規模や構造などの詳細は、今後地元住民の意見を取り入れながら検討していく。スケジュール案では新施設の完成年度を24年度としている。
あいりん総合センターの既存規模は、鉄筋コンクリート・鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上13階建て延べ2万3267平方b。
提供:建通新聞社