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北陸工業新聞社
2019/12/18

【富山】富工生に建設業の重要性PR/県と建設業協会が出前講座 

 富山県土木部と富山県建設業協会は17日、富山市の富山工業高校で、建設系学科の生徒に地域建設業の重要性、建設技術者の仕事をPRする「出前講座」を開いた。
 この日は、土木工学科1年生37人と建築工学科1年生39人が参加。同協会が作成した、建設業を紹介するDVDを放映した後、県土木部建設技術企画課の横田弘一主幹が、建設業の役割や県内の社会資本整備の事例を解説し、「建設業界は高齢化しているが、逆に言えば長く働けられる仕事」と助言。続いて同校OBの2名が、建設業に就職したきっかけや仕事の内容、やりがい、今後の目標などを話した。
 高田組の土木技術者・浅野啓五氏(21歳、入社3年目)は、「現場では測量や写真撮影を担当している。建設業のやりがいは、何もないところから一つの物が出来上がるところ。来年に二級土木施工管理技士の資格を取得し、一人で現場を担当できるようになりたい」と語った。
 タカノ建設の建築技術者・沢田翼氏(33歳、同11年目)は、「大学は県外だったが、ランドマークとなる建物、親しまれる建物を造りたいと思い地元で就職した。建物がないと生活ができないなど、建設業はやりがいがある。仕事では、コミュニケーション能力が重要。今後は一級建築士の取得を目指して頑張っていきたい」と述べた。
 会員企業の役員からは、石坂建設の石坂兼人代表取締役社長が、「弊社には19人の技術者がいるが、17人が富山工業高校の出身。5年連続で新入社員を採用し、皆さんが重要な仕事を担当している」と紹介し、「建設業界の企業数、就業者は4分の3に落ち込み、若い人も少ない。皆さんが業界に入れば貴重な戦力。ウェルカムで受け入れる。弊社ではチャレンジシートを作り、いろんな人がアドバイスするなど、若手の育成に力を入れている。技術者として一人前になれば、長い間にわたり仕事ができる。必要な技術者になってほしい」と呼び掛けた。
 林土木の野井孝取締役営業部長は、「今までの建設業界は3Kと言われていたが、今は新3Kに対応すべく、各社が努力している状況。働き方改革、機械化施工も進めている。これからインターンシップなどに参加し、業界の雰囲気を感じてほしい」と話した。

hokuriku