徳島県教育委員会は、13日付で「鳴門渦潮高等学校第2体育館空調設備設置設計業務」を開始した。委託先は岡設備設計(徳島市)。2020年3月25日までの期間で業務を進め、20年度以降早期の整備に備えていく。
「快適避難所空調設置モデル」事業として、県立学校体育館に避難所機能の視点から空調機器を設置するもの。平時は学校スポーツ活動の場として、また、災害時には避難者の健康対策として、シームレスな利用が可能な空調設備を整備し、設置後は持続可能な施設管理の検証を実施することにしている。
第2体育館は2013年度に整備された施設で、規模は鉄骨造2階建て延べ1461平方b。計画では、1階の柔道場230平方bと剣道場221平方b、2階のアリーナ712平方bに空調を設置する。
業務に当たっては、電気式、ガス式等の空調設備における各メリットやデメリット、イニシャルコスト、ライフサイクルコストの他、定期的な予防保全が行える点や容易な維持管理が行える点、さらには福祉避難所に指定されている点を踏まえた空調システム構成を比較検討しながら実施設計を進めることにしている。
所管は施設整備課。工事は空調と管に分離して発注する見通し。施工場所は鳴門市大津町吉永595。
県は設置後の検証結果を踏まえ、小中学校を避難所としている市町村に対し、情報提供や技術的支援を行い、さらなる快適避難所の展開を今後進めて行く考え。文部科学省の19年9月1日現在の調査によると、県内の小中学校体育館への空調(冷房)設置は0・4%(設置数1カ所)と、1%にも満たない状況。小中学校体育館の空調設備は県立高校の普通科体育館と違い国の補助対象になっており、同モデルにより市町村自治体によるスムーズな整備進捗が図られると期待されている。
提供:建通新聞社