愛知県建設局は、西知多道路の県施行区間のうち、未着工の知多工区について、2019年度中に現地測量を済ませ、早ければ20年度に用地測量、予備設計(一部19年度に単費で着手済み)などを実施していく考えだ。発注方法、業務ロットなど詳細は今後詰める。
知多工区は、12月1日に起工式を済ませた常滑工区の北側に隣接し、青海インターチェンジ(IC)から日長ICに至る延長4`が整備区間となる。14年度に告示した都市計画決定によると、道路本体は、青海ICから北側に向け、矢田川を高架で越えた後、一部ボックスカルバートを構築。さらに、日長ICに向けては、高架部と盛土部がほぼ交互に連続する道路構造を想定する。
19年度当初に事業化し、現在、現地測量として、今後の設計に必要となる地形データの収集などを進めている。20年度に予定する予備設計では、道路の幅や大まかな道路構造などを検討。併せて、用地測量を実施し、完了次第、用地買収、詳細設計を進めるスケジュールを見込む。
西知多道路は、中部国際空港と名古屋の都心部とのさらなるアクセス性向上を図る他、知多半島道路、知多横断道路とともに、大規模災害時などのリダンダンシー(代替性)確保の観点から計画。総延長は約18・5`。
大きくは北側半分を現道(国道247号)拡幅区間、南側をバイパス区間とし、南端の常滑ジャンクション(JCT)は知多横断道路から分岐。北に向け、バイパス区間となる多屋IC〜青海IC(常滑工区延長4`、県施行区間)、青海IC〜日長IC(知多工区延長4`、県施行区間)、現道拡幅区間となる日長IC〜加家IC(知多・東海区間延長約8・5`)を経て、北端の東海JCT部(荒尾ICを含む延長2`、国土交通省施行区間・権限代行)で新東名高速道路(伊勢湾岸自動車道)に直結する。
県施行区間は常滑工区と知多工区の二つ。常滑工区は16年度に事業化し、19年12月に着工。一方、知多工区は19年度に事業化し、調査・設計の段階となっている。
東海JCT部は16年度に国交省の権限代行により事業化し、県施行区間含め事業化済み区間の中で最速の整備進捗を見せる。
残る、日長IC〜加家IC間は、唯一の未事業化区間。現在、国交省で、権限代行による事業実施が適当かどうかを判断する検討作業が進められている。
全体完成はリニア中央新幹線の開業予定時期となる27年度を見据える。
提供:建通新聞社