直江津港は上越地域および長野県を背後圏域とした流通拠点のほか、佐渡への玄関口として重要な役割を担っている。また、韓国や中国と外貿コンテナ航路が就航しており、日本海側の外国貿易の一翼を担う。年々コンテナ取扱量が増加し、さらなる物流の拠点機能の強化が求められている。加えて、県南西部(上越地方)は大規模地震の切迫性が高い地域で、緊急拠点としての機能が期待されている。これらを踏まえ、県では耐震岸壁の整備を行うとともに、大型船舶の安全な航行を確保するために航路・泊地の拡幅を推進する。また、しゅんせつ土を他事業に有効利用し、コスト縮減を図っている。
全体計画によると、岸壁(マイナス10メートル)(改良)(耐震)L=170メートル、泊地(マイナス10メートル)しゅんせつ7万8000平方メートル、航路(マイナス13メートル)しゅんせつ13万3000平方メートル、泊地(マイナス10メートル)防波堤撤去L=250メートルを行うもの。05年度に事業着手し、19年度の完了を予定していたが、港湾利用者から急速な防波堤撤去による港内静穏度の急激な変化を懸念する声があり、年間1函程度ずつ撤去することとし時間を要していた。総事業費44億4900万円に対する進ちょく率は86・9%。