横浜市は旧上瀬谷通信施設(瀬谷区・旭区)の「観光・賑わいゾーン」にテーマパークを核とした複合的な集客施設を誘致することを想定している。また、ニッパツ三ツ沢球技場(神奈川区)の屋根掛け改修を検討する。12月11日の市会本会議で林文子市長が答えた。
旧上瀬谷通信施設の土地利用は、面積約242fのエリアを▽「観光・賑わい」(おおむね125f)▽「公園・防災」(おおむね50f)、「農業振興」(おおむね50f)▽「物流」(おおむね15f)―にゾーニングした案を作って地元との意見交換などを進めてきた。
このうち「観光・賑わいゾーン」はエリアの北側かつ環状4号線の東側へ配置。大区画化による土地利用を前提に、集客力が高い施設を誘致してにぎわい振興を図るとしている。
同ゾーンに対する認識を問われた林市長は「市郊外部の新たな活性化拠点の形成に向けて、横浜の知名度向上にも寄与する魅力的な施設の立地が必要」と説明。
その上で「具体的には国内外から多くの人を呼び込む観光・にぎわいの創出を目指して、テーマパークを核とした複合的な集客施設の誘致を想定している」ことを明らかにした。市施行の土地区画整理事業などを実施するため、2020年1月に都市計画や環境影響評価の手続きをスタートさせる考えも表明した。
一方、ニッパツ三ツ沢球技場は三ツ沢公園内にあるサッカー、ラグビー、ホッケーの専用施設(1955年建設)で、64年の東京五輪や93年のJリーグ開幕に合わせてスタンドを設けた。1万5454人を収容できるものの、観客席の3分の1以上をスタジアムの屋根で覆うことを定めたJリーグの基準(クラブライセンス交付規則)を満たしていない。
屋根掛け改修の必要性をただされた林市長は「高さ制限の緩和や工法の精査など実現に向けて課題を整理し、関係者の皆さんとも相談して検討していく」と今後の方向性を示した。
同競技場を巡っては市環境創造局が16年度に屋根掛けを含む再整備の構想を練っていた。
提供:建通新聞社