県土整備部は年度内の工事完成が見込めなくなった土木公共事業をまとめ、「11月補正」に70億円近くの繰越額を要求している。開会中の11月議会で承認後、翌債工事として年度内にかけて執行する。
土木公共の繰越額は「9月議会」までに承認された41億円を含め、11月補正後の段階で110億7800万円に上り、全体予算529億4600万円の2割超(20・9%)を占める。
今回要求している事業の内訳は▽道路事業42億8400万円▽河川事業6億2000万円▽砂防事業6億7900万円―など。同部県土総務課の説明によると、繰り越し理由は入札不調に伴って契約が遅れたものや、オリンピック需要で資材の調達が間に合わなくなったなど、最近の業界を巡る事情を反映したものが多い。
主なカ所は、道路関係では県道鳥取河原用瀬線・良田改良に2億8000万円、県道津山智頭八東線・大呂改良に1億3600万円、国道180号・福長〜菅沢改良に2億1100万円、河川関係は塩見川に8000万円、湖山池・浅場造成に2億円、砂防関係は尾上原川(江府町俣野)に7200万円など。
同部は11月議会(〜今月20日まで)で繰り越し措置を得た後、年度をまたいだ工期を設定した上で、早いものは年内から発注手続きに入る。
日刊建設工業新聞