富士市は12月5日、PFIのBTO方式を採用する「富士市総合体育館等整備・運営事業」の実施方針を公表した。12月25日に事業者向けの説明会を開き、2020年4月下旬に募集要項を公表する。提案審査、プレゼンテーションなどを経て同年11月に優先交渉者を決定する。12月に事業者と基本協定を締結して21年3月に契約を締結する予定だ。事業費は20年度から債務負担行為で設定する見通し。
事業期間については、施設整備業務期間が21年4月1日から24年3月31日、運営準備業務期間が24年2月1日から24年3月31日、運営・維持管理業務期間が24年4月1日から39年3月31日までとなっている。
参加資格要件は、応募者は複数企業で構成するグループで、設計業務、建設業務、工事監理業務、運営業務、維持管理業務の企業で構成し、複数の要件を満たす企業は複数業務を実施できる。ただし、建設と工事監理は同一企業が兼ねることができないとしている。
また、市内に本店がある企業を構成企業および協力企業に加えるように努めるなどが盛り込まれている。その他に、各業務個別の要件が設定されており、設計と建設企業は元請けで05年以降に延べ6000平方b以上の屋内運動場の実績があるなどが盛り込まれた。
建設地は、東名・新東名高速道路のインターチェンジ近くで、既存のスポーツ施設が充実する富士総合運動公園およびその周辺。対象の敷地は約3万9600平方b(4敷地)。
要求水準書(案)によると、主に施設内容はメインアリーナがバスケットボールコート3面の設置が可能な面積で、固定席1000席を設置する他、熱中症対策など利用者の安全を考慮して空調設備を整備する。また、イベントにも対応可能な可動式ステージや音響設備、外部からの搬入路などにも配慮する。床面積は6390平方bを想定している。
サブアリーナは練習用バスケットボールコート2面の設置が可能な面積で、固定席100席を設置する。大規模な大会ではウォーミングアップ会場として使用し、熱中症対策など利用者の安全を考慮して空調設備を整備する他、メインアリーナと一体利用可能な動線に配慮する。床面積は1850平方bを想定している。
その他については、多目的エリア(喫茶室など)が床面積260平方b、トレーニングエリア(トレーニング室など)が床面積620平方b、共有・管理スペース(ロビー、会議室、医務室、管理室など)が床面積2580平方bを想定している。
また、隣接地にある温水プールは独立採算で利活用することが可能で、使用しない場合は解体撤去することになる。
提供:建通新聞社
(2019/12/11)
建通新聞社 静岡支社