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建通新聞社(東京)
2019/12/10

【東京】都 難病医療C、がん検査治療C 事業手法絞り込み20年度に基本設計

 東京都病院経営本部は2020年度、多摩メディカル・キャンパス整備の一環として新築する「難病医療センター」と「外来がん検査・治療センター」について、設計施工分離発注方式(従来方式)とPFI方式を比較検討して事業手法を絞り込むとともに、それを踏まえて基本設計に着手する考え。当初予算で支援業務委託費など関連する事業費1億円を要求している。
 多摩メディカル・キャンパス(府中市武蔵台2丁目)の再編整備の最終段階として、老朽化した神経病院(府中市武蔵台2ノ6ノ1)を移転新築する格好で難病医療センターを整備するとともに、多摩総合医療センターの機能強化策として外来がん検査・治療センターを新築する。
 難病医療センターは、神経系以外の難病にも総合的に対応できる難病医療の拠点として、整備中の府中療育センターの北側(キャンパス東側エリア)に建設する。キャンパスの難病機能を集約し、高度で先進的・専門的な医療を提供する。病床規模は300床程度、外来規模は1日当たり330人程度とし、建物の規模は地下1階地上6階建て延べ約3万2600平方bを想定。免震構造を取り入れる。
 難病医療センターの北側隣接地には、既存のがん検診センターの精密検診部門を多摩総合医療センターに統合した上で、通院で実施できる検査・治療・相談支援施設として、外来がん検査・治療センターを新設する。想定規模は地下1階地上3階建て延べ約5500平方bで、こちらは耐震構造とする。難病医療センターと接続するための渡り廊下を各フロアに設置する他、多摩総合医療センターとの地下連絡通路も整備する。
 整備手法についてはPFI方式の採用を視野に入れており、建設費の高騰など不確定要因も考慮しながら、従来手法と比較検討しながら最適な整備手法を絞り込む。その上で20年度に基本設計に着手し、施設内容を固めていく。
 現段階では第1期工事としてがん検査・治療センターの建設を23〜24年度に、第2期工事で難病医療センターを27〜29年度に整備することを想定している。

提供:建通新聞社